東京国立博物館は2008年1月2日より、「新春企画 博物館に初もうで」と題して、正月にふさわしいさまざまな特別展示会やイベントなどを開催する。期間は1月27日まで。
展示物のハイライトは、2008年の干支である「ねずみ」をあしらった絵画や工芸品の展示だ。東アジアにおいては古くから、「子宝」や「繁栄」「幸福」などの象徴とされてきたねずみは、新春を迎えるのにぴったりのモチーフ。江戸時代に制作された「豆鼠木彫根付」や大根とネズミが愛嬌たっぷりに描かれた「染付鼠に大根図菊形皿」、さらにねずみが美しい姫君を見初めて結婚するが、ねずみであることがばれてしまったので出家するというユニークなストーリーの絵巻物「鼠草紙」まで、幅広い"ねずみ"に関連した作品が鑑賞できる。
その他にも長谷川等伯筆の国宝「松林図屏風」が展示されるなど、見どころたっぷりの展示会となっている(松林図屏風は1月2日~1月14日までの展示)。なお、1月16日~1月27日までの期間限定で雪舟が晩年に描いたとされる国宝「秋冬山水図」も展示される。
またイベントとして、獅子舞(開催日時 : 1月2日・3日、10時30分~、13時~)や和太鼓演奏(開催日時 : 1月2日・3日、11時~、13時30分~)、江戸の遊芸(開催日時 : 1月2日、12時~、14時30分~)など、正月らしい催しものも目白押し。まさに、"博物館で初もうで"をしている気分に浸ることができるだろう。また、ほとんどのイベントが、当日参加OKとなっている。
新春企画の観覧料は一般が600円、大学生が400円、高校生以下及び満70歳以上の人は無料。また1月2日のみ、平常展が無料で観覧できる。開館時間は、9時30分~17時まで、休館日は毎週月曜日となっている(ただし、1月14日は開館、翌日休館)。
また、陽明文庫創立70周年記念特別展として「宮廷のみやび―近衞家1000年の名宝」も2008年1月2日から同時開催される予定。藤原道長自筆の日記「御堂関白記」や名筆の集大成である「大手鑑」など、貴重な陽明文庫所蔵品の数々を一堂に会して展示する。こちらは別途観覧料がかかり、一般が1,400円、大学生・高校生900円、中学生以下が無料となる。