吉本興業に所属するお笑い芸人の秒殺ギャグが、ドリンクを待つ間に楽しめる紙コップ式飲料自動販売機の新機種『よしもと自販機劇場』の発表会見が4日、大阪市内で行われた。当劇場の座長に任命された芸能生活30周年の"キング・オブ・一発ギャグ"こと村上ショージが同機をPRした。
紙コップでドリンクを提供する自動販売機は、1杯ずつ調理した"出来たて"が飲めるとあって味は好評。だがいかんせん、出来上がるまでに時間がかかる。この手持ちぶさたな待ち時間の問題を解消するのが、よしもとクリエイティブ・エージェンシーと、大手自動販売機オペレーターのアペックスがタッグを組んだ『よしもと自販機劇場』なのだ。
お金を投入してドリンクを選ぶと、前面に搭載された19インチ液晶ビジョンで、FUJIWARA原西、たむらけんじ、サバンナ、なかやまきんに君ほか吉本芸人14組による、10~30秒の短いギャグ映像がスタート。ドリンクごとに異なる調理時間に応じて、1杯当たり1~4本のネタがランダムに流れる。テレビなどでもおなじみの傑作ギャグから、ここでしか見られない新作まで、芸人たちが「短時間で笑いをとる」ことに命をかけた秒殺ネタに爆笑しているうちに、アラ、いつの間にかドリンクが完成、という寸法だ。収録ネタは全部で95本。もちろん、ショージ座長も自ら出演し、「ボンジュ~ル! マドモアゼ~ル! かき混ぜ~る!!」といったシュールなフレーズを勢いで言い切る"三段オチ"や、モノを使ってハイテンションにボケる一発ギャグなどを15本も披露している。
そんなショージは、会見の席で「これは楽しいですよ! コーヒー待ってるんも忘れて画面に見入ってしまうんちゃいます?」と『よしもと自販機劇場』の魅力をアピール。イチオシのネタは「自分がやったものすべて。全部おもしろいです」と、さすがベテラン! とうなりたくなるような自信をのぞかせた。ところが、ネタの内容に話がおよぶと「撮影してる間、なんかずーっと舞い上がってもうてたんです。僕、もう芸歴30年やのに……。とにかく必死やったんで、どんなネタやってたか自分でも思い出せないんです! たぶん『九州! チャーシュー! 皆の衆!!』とかは言うてたと思うんですけど、あとはまったく……」と、カメラの前に初めて立った新人か! とツッコミたくなるような初々しいコメントを。さらに、「まだほかにも100本ぐらいネタ考えてます。まぁ、笑えるのが1つあるかないかですけど(笑)。もしお客さんの反応が悪かったら、映像やなく、いっそ僕らが機械の中に入って、生でやってもええかなとも思ってます。この自販機とともに僕も成長していきたいです!」と、ただならぬ意気込みも語り、大いに会見を盛り上げた。
ギャグ一筋30年! 村上ショージがついに劇場トップに!? |
『よしもと自販機劇場』は12月7日(金)までに、東名高速道路・海老名SA、名神高速道路・吹田SA、阪和高速道路・岸和田SAほか、全国各地の高速道路のサービスエリアやパーキングエリアに93台が設置され(設置場所はこちらを参照)、今後も台数を増やしていく予定。年末年始の帰省シーズンに向け、長距離ドライブや渋滞のイライラを、ドゥーーーン! と吹き飛ばしてくれる"笑いの救世主"になってくれそうだ。