韓流スターのぺ・ヨンジュン主演で話題を呼んでいる韓国ドラマ『太王四神記』の、アニメーション版が制作されることが決定した。

ペ・ヨンジュンは地上に平和をもたらすため、天界から地上に舞い降りた神の子・ファヌンを演じる

日本でも人気の『太王四神記』がアニメに

太王四神記の権利者である、TSGプロダクション文化産業(以下、TSG)は、「韓国最大のアニメーション製作会社」であるというG&Gエンターテイメント(以下、G&G)と、同ドラマのテレビおよび劇場用のアニメーションを制作するMOU(Memorandum of Understanding)を、11月21日に締結したと発表した。

このアニメーションは日本でも放映されることとなりそうだ。というのは、G&Gが「ドラマだけでなくアニメーションでも、日本における新たな韓流の枠を創出したい」との強い抱負を表明しているためだ。TSGはこれを受けて「日本のアニメーション市場にまで、『太王四神記』ブームが浸透するのでは」と期待をかけている。『太王四神記』のアニメーションは現在、企画段階。独特なCG技法や特殊効果などで、既存のアニメーションとは異なる華やかな映像世界を作り出すということだ。

ドラマ『太王四神記』より

"ヨン様"に続く、第2のニックネームも登場

『太王四神記』の小説

12月3日にNHK-BShiで放送が開始された『太王四神記』は、本国の韓国でもヒット作となっている。9月10日より放映されている同作の、これまでの平均視聴率は30%台。これまでに漫画家の池田理代子氏によるコミックや小説なども発売されたほか、久石譲氏や韓流歌手グループの"東方神起"が参加したサウンドトラックも、検索ポータルの検索語ランキング1位にランクインするなど、話題に事欠かくことがなかった。

肝心の内容においても評価は高い。コミュニティポータルサイトの「dc inside」が、11月後半「2007年に光った最高のドラマは?」というアンケート調査を行った結果、全64,650票中、32,202票と半数近くの支持を得て『太王四神記』が1位となっている。

またぺ・ヨンジュンはこのドラマを通じ「ヨンダルフ」という、"ヨン様"に続く第2のニックネームを付けられることとなった。このニックネームは、ドラマ内で白髪・白装束で登場する彼の姿が重なるといわれている『指輪物語』の登場人物"ガンダルフ"と、名前の"ヨン"をくっつけたものだ。

ウェブ上には、ネティズン自作のパロディー映像なども多く出回っている。中でも話題となったのが太王四神記のキャラクターを、おもしろおかしく描いた『春にはナズナ』だ。「ドラマのキャラクターの特徴をよく活かしている」(TSG)と評判だという。

『春にはナズナ』のキャラクターたち

ドラマという1つのコンテンツから、これだけ広範囲にメディアミックスを広げ、国外にも影響を与えているというのは作品や出演者の魅力、そして企画力のなせる技であろう。韓国では5日に最終回をむかえる『太王四神記』だが、その熱はまだまだ冷めそうにない。