東京都現代美術館は2008年1月2・3日の2日間、常設展示室及びミュージアム・ショップを特別開館する。期間中は、常設展示室にて「MOTコレクション ポップ道1960s-2000s」と巨大壁画「明日の神話」を無料(通常は一般観覧料500円)で鑑賞することができる。開館時間は11時~17時まで。

「MOTコレクション ポップ道1960s-2000s」で定義される"ポップ"とは、「現代美術の流れに見え隠れしながらも、絶えず作用し続ける要素」ということ。同展では、独創性豊かなポップアートが一堂に会するので、日常に存在するあらゆる視点から描かれた作品を楽しむことができる。

写真左)タイガー立石《アラモのスフィンクス》1966年

写真上)ジェームス・ローゼンクイスト《バンディーニのために》1968年

一方「明日の神話」は、大阪万博のシンボルとなった「太陽の塔」でも有名な巨匠・岡本太郎氏によって描かれた縦5.5m・横30mもの巨大壁画。もともとは、メキシコの実業家がホテルのロビーに飾る壁画を岡本氏に依頼したのが、制作の始まりとされている。その後、経営悪化のためホテルが未完成となり、壁画も行方不明になっていたが、長い時を経て2003年9月に発見されたことで話題となった。

岡本太郎《明日の神話》1968-69年

「明日の神話」は、原爆が炸裂する瞬間と未来に対するメッセージという一見相反する2つの題材が描かれている。見る者を圧倒する壮大かつ力強いタッチの壁画は、岡本氏による原爆が投下された瞬間の残酷な悲劇のなかにも「明日の神話」の誕生を信じるという強いメッセージ性を表現されているという。

なお、企画展「SPACE FOR YOUR FUTURE-アートとデザインの遺伝子を組み替える」および美術図書室、レストラン、カフェは12月28日~2008年1月4日まで休みとなっている。