2008年3月4日~5月18日の間、国立西洋美術館(東京都台東区上野)において開催が予定されている「ウルビーノのヴィーナス展 -古代からルネサンス、美の女神の系譜-」展の前売券が12月5日より販売を開始した。
同展は日本初公開となるイタリア・ウフィツィ美術館の至宝、ティツィアーノ作「ウルビーノのヴィーナス」をはじめ、イタリア各地の主要美術館から選りすぐったヴィーナスを主題とする絵画、彫刻など約70点を展示。古代、ルネサンス、そしてバロック初めまで、ヴィーナスを主題とする諸作品をたどることで、古代においてヴィーナスの神話がいかに芸術家を刺激したのか、そしてルネサンス期においてどのようにヴィーナスの図像が復活、発展したのかを探るとしている。
ジャンボローニャ「水から上がるヴィーナス」ペトライア、ヴィラ・メディチ蔵 Photo:Antonio Quattrone |
アレッサンドロ・アッローリ「ヴィーナスとキューピッド」ウフィツィ美術館蔵 Photo:Antonio Quattrone |
本邦初公開となる「ウルビーノのヴィーナス」は、のちにウルビーノ公となるカメリーノ公グイドバルド・デッラ・ローヴェレの注文によって描かれたもので、これ以前、絵を見る人と視線を合わせるヌードの女性は稀にしか描かれず、同時代の調度品があふれた室内に女神を描いた例もなかった。みずみずしい色彩で女神の官能性を表現したこの絵は後の画家たちに多大な影響を与え、ティツィアーノ自身、この後裸で室内のベッドに横たわる女神を生涯にわたって描き続けることになる。
前売り券は一般1,200円、大学生900円、高校生450円で、国立西洋美術館ほか主要プレイガイドで販売。また、12月5日から25日までの期間限定でお得なペア券(2,000円)と「ルノワール+ルノワール展」とのセット券(2,200円)も同時発売する。ペア券とセット券の販売方法は こちらで確認することができる。