NECは12月4日、最先端のネットワーク環境でPCやデジタル機器の新たな使い方を提案する新ブランド「Lui(Life with Ubiquitous Integrated )」を発表した。
今回、Luiのコンセプトに基づき、家庭内の映像、音楽、写真などのデジタルデータを一元管理する「ホームサーバーPC」、クライアント端末として「PCリモーター ノートタイプ」「PCリモーター ポケットタイプ」の2種類、既存PCをホームサーバーにするための専用ボードが登場。専用ボード以外は、Lui第1弾商品として2008年前半に登場する予定。価格は、ホームサーバーPCとPCリモーターのセットで、現在のハイエンドPCより少し高いくらいになる予定。
会場ではまず、NEC 執行役員専務 大武章人氏が、PCと通信インフラの進化を説明。PCは、1982年誕生のPC-9801から25年。CPUはμPD8086 5MHzからCore 2 Duo 2GHzへ進化。通信は1990年ごろのアナログ回線2400bpsからFTTH100Mbpsへと高速化。PCを取り巻く環境も変わってきたとし、その中でNECとしてユビキタス時代に向けた新ソリューションを展開していくとした。
次にNECパーソナルプロダクツ 代表取締役社長 高須英世氏が、新製品の背景を紹介。家庭内に浸透してきたデジタル家電は、さまざまな機器が登場したためにデータが各機器に分散。2台以上持っている割合は、PCが60%、TVが70%、レコーダーが20%(NEC調査)で、機器の使い分けやデータの管理/連携が課題とした。インターネットでは、PC以外にTVや携帯電話で利用できるようになってきたが、PC以外では利用できるサービスが限定されている。このような状況で、携帯端末から自宅PCを利用したいというニーズが56.3%もあるなど、現在の携帯端末に不満を持ちながら、新たなPCのニーズが高まっていることを説明した。
また、ネットワーク環境も2010年にはFTTHが2000万人以上加入、モバイルネットワークも2010年の3.9Gで100Mbpsへ高速化、PCも複数大保有者が増えて2006年には36%が無線LANでホームネットワークを構築(総務省 平成18年通信利用動向調査)。家庭内外でのネットワーク環境が整備されてきているとした。
家庭内のデジタル家電の増加、PCの新ニーズの拡大、家庭内外でのネットワーク環境の整備から、PCの新しい使い方を提案するホームサーバ・クライアントソリューション「Lui」を登場させることになった。