この冬、『きらきらアフロ』(テレビ大阪・テレビ東京系)が熱い! 笑福亭鶴瓶とオセロ・松嶋尚美がタッグを組んだ人気トークバラエティー番組が放つ、迫り来る寒気や原油高もぶっ飛ばすホットな"事件"を2回に渡ってレポートする。
まずは、待望の新作DVDがついにリリース! 2006年傑作トークを集めたDVD『きらきらアフロ2006』が12月5日(水)発売される。この先行上映会を兼ねた記念イベント『24時間耐久!DVD試写会』が、23日(金)~24日(土)に大阪市内のホテルで行われ、番組ファン100人が集結した。最新作に加え、過去に番組がリリースした8本のDVDも全部まとめて、24時間ぶっ通しで見てしてしまおうというこの企画。超ヘビーな耐久戦に挑んだのは、すべての気力と体力を『きらきらアフロ』に捧げる覚悟の、筋金入りのフリークばかり。わざわざ沖縄から飛んで来た人までいるというから、凄まじいガッツである。
上映は23日の11時40分にスタート。参加者には豪華ディナー&モーニングが用意され、キュートな看護師さんもまさかに備えて待機しているとなれば、皆さんのやる気も倍増しようというものだ。ところが、それから10時間以上が経ち、5本ものDVDを見終えた22時ごろになると、さすがにグロッキー寸前の面々。バッタリ倒れるんじゃないかと心配になるほど上体が"前のめり"の人、ソファでグタッと延びている人までいる。皆さん、見るからにお疲れのようなのだが、目だけはギラギラと大画面を見つめているのだ。なんてケナゲな人たちなんだ! というか、"アフロバカ"(褒めてます)…? と感動していたそのとき、突然のサプライズプレゼントが! なんと、番組の"女神"松嶋が激励に駆けつけたのだ。
会場は歓声の嵐。みなさん、グッタリしていたのがウソのように、松嶋をケータイで激写しまくる! そんな熱狂に応え、「24時間も申し訳ないです! ありがとうございます!」と笑顔で挨拶した松嶋は、この日、番組の相方・鶴瓶の落語公演を観覧し、楽屋を直撃して撮影したという鶴瓶からのビデオメッセージを公開した。その中で鶴瓶は「24時間もツライかもしれないですけど、番組の歴史を見てくれたらと思います」とマジメに語る一方、おもむろにズボンを脱ぎ出し、生下半身(ただしポロリはなし)を晒すギリギリショットも披露。いかにも鶴瓶らしいサービスにファンは大喜びだ。そのほか松嶋が、イベントの進行役を務めていた親友のちかまろ(職業は女優。松嶋としょっちゅう一緒にいるため、『きらきらアフロ』でよくネタにされる)と私生活をぶっちゃけるトークを繰り広げたり、ファンからの質問に答えたりと会場を盛り上げ、全員に差し入れた栄養ドリンクで「24時間、がんばってください!」と乾杯して、深夜のうれしい乱入劇を締めくくった。
さてこの後、過酷な上映会はまだまだ続き、24日朝、最後に先行公開された新作DVD『きらきらアフロ2006』。その内容を少しだけ、完徹してやっと見られた"アフロバカ"(しつこいようですが、褒めてます)の皆さんが怒らない程度に紹介しよう。DVDは本編と特典映像の2枚組。本編には、2006年に放送された中から44本のトークが収録されている。鶴瓶&松嶋の日常に起こった爆笑エピソード、スターの2人らしく、ジョニー・デップ、キムタクほかビックネームが飛び出すトークや、"ちょっと残念な人"として現在もよく話題に上る鶴瓶のマネジャー氏、天然ぶりが冴えわたる鶴瓶の家族、松嶋の友人など"おもろいフツーの人々"の話も満載だ。
また、後に『きらきらアフロ in 武道館』にまで出演した視聴者ユニット・超英人(ちょうええひと)の脱力系ラップ曲『超英人のテーマ』初披露シーンなど、2006年のトピックス的な出来事を振り返ることができるのも、番組ファンにはうれしい。さらに特典映像では、先に発売されたDVD『きらきらアフロ in 武道館』の初回特典CDに収められていた放送禁止ギリギリトーク『Kira Kira Aflo On Radio』の収録風景や、大阪地区でしか流れなかった初の番組生放送など貴重な映像を楽しむことができる。
だが、見どころはやはり「極めてテンションの高いアホ雑談」とでも呼びたい、2人の自由奔放なトーク。世のトーク番組ではおそらく"禁じ手"の揚げ足取り、脱線などは当たり前。誤解があっても、軌道修正もなくそのまま話を突っ走らせるさまは、見ていて爽快ですらある。たとえば、松嶋が大人なら当然知っているはずのある物を知らず、同音異義の別の物と勘違いして34歳(当時)まで生きてきたことが判明するシーンがあるのだが、鶴瓶はそれをすぐに指摘したりはしない。勘違いをたっぷりともてあそび、さらにおかしな方向に発展していく松嶋の天才的ボケっぷりを楽しみ、笑いの爆発へと繋げていくのだ。ちなみにこの番組、打ち合わせなし、リハーサルなしのぶっつけ本番で収録されているそうだが、それによって起こる予測不能なハプニングを楽しみ尽くすノリこそがこの番組の真骨頂だろう。
とまぁいろいろ書いてきたが、「五十路の男と三十路の女がアホなこと言うとるわ」とツッコミを入れつつ、ゆる~い気持ちでバカ笑いするのが、このDVDの正しい鑑賞法なのかも。頻出するウ●コ、オ●ッコなどテレビでいい大人が発するにはあんまりな言葉、アホな妄想やトホホな失敗談の数々を、ヨダレを噴出しながら「楽しくて仕方ない!」といった様子でしゃべりまくる2人の姿を心ゆくまで楽しんで欲しい。(後編に続く……)
『きらきらアフロ2006』(DVD2枚組) |