東京・池袋のサンシャインシティ60において11月18日、ロックマン20周年記念イベントが開催された。ロックマンシリーズは、カプコンより発売されている人気アクションゲーム。今回のイベントは1987年に第1作目の『ロックマン』が発売されてから、2007年12月17日で20周年となるのを記念して行われた。ファミコンでスタートした同シリーズは、歯応えのある難易度や個性的なボスキャラクターなどで人気を博し、現在までに7シリーズ、全43タイトルが発売されている。

2007年12月17日で20歳となるロックマン。朝9時の開場から、多くのファンがお祝いに駆け付けた

普段、なかなか目にすることのできない展示物を前に、多くの来場者がカメラを向けていた

今回のイベントでは、これまでに発売となったソフトなどはもちろん、開発時に使用された設定画やスケッチ、コミックス、フィギュアなど、ロックマングッズを一同に展示。またシリーズの歴史を振り返るコーナーでは、作品を実際にプレイすることが可能となっており、ファミコンで遊んでいた人から、最近の作品でロックマンに触れた人まで、幅広い年代で楽しまれていた。

年表の前に遊技台を設置。ファミコンの実機でプレイでき、とくに第1作目の人気が高かったようだ

20周年記念のグッズは、開場から1時間半ほどで完売! 当日販売されたグッズについては、12月よりe-capcomで発売予定なので、買えなかった人はしばしお待ちを

ファミコンで発売された6作品のパッケージを、まとめて展示。左下が第1作目、記念すべき『ロックマン』

海外版ロックマンのパッケージ。海外では『MEGA MAN』という名前で知られるロックマンシリーズ。『MEGA MAN2』のマッチョなパッケージデザイン(左)には、多くの来場者が驚いていた様子

各種パッケージイラストも展示。ゲームボーイ用ソフト『ロックマンワールド4』(右)と、同『5』(左)で使われた原画

『ロックマンX』より、主人公のエックス(上)と、ライバルであるゼロ(下)の設定画。色の指定が細かくなされている

「ロックマン縁日」として、射的ゲームや砂絵、ぬり絵など、お祭りらしい出し物も用意された

11月21日発売のDS用ソフト『流星のロックマン2』の体験コーナーも。いち早く遊びたいというファンの列で、最大100分待ちの状態

なかでも会場が一番の盛り上がりを見せたのは、ロックマンに関わった人物を招いたトークショー。ロックマンの生みの親であるカプコンの稲船敬二氏のほか、3人のマンガ家が登場。自身の好きなキャラクターや、ゲーム制作時のエピソードなどが語られた。トーク終了後「ロックマンバースディパーティ」も開催。来場者により「ハッピーバースデートゥーユー」が歌われるなか、稲船氏が用意されたケーキの火を消すと、大きな歓声と拍手が沸き起こった。

稲船氏は、ニコニコ動画で話題の『エアーマンが倒せない』をBGMに登場。曲について「愛のある曲だと思っています。ロックマンが好きな人が作ってくれたのが、はっきりわかります」とコメント

写真右側より、出月こーじ氏、有賀ヒトシ氏、岩本佳浩氏。左側奥に稲船氏。会場からの質問などにも答えていた

バースデイパーティーには、歴代のロックマンたちも登場。用意されたバースデーケーキの火を、代表して稲船氏が吹き消した

ロックマン人形の前に展示された、巨大なバースデーケーキ。細部までデコレーションが施されている

以下、トークショーの内容を一部掲載する。

有賀ヒトシ氏(マンガ『ロックマンリミックス』著者)
「好きなキャラクターは、『ロックマン4』に登場するボスのスカルマンです。スカルマンはこちらがなにもしないと、ずっと黙ってこちらを見ているだけです。また『4』に登場するボスで最後のナンバーということもあり、なにかドラマ性を感じました」

出月こーじ氏(マンガ『ロックマン&フォルテ』著者)
「テングマンとフォルテが好きです。どちらも高飛車で放漫なのですが、身勝手なキャラクターのほうが自由に動いてくれます。ロックマンが身勝手なやつに引っ張られつつも、正義で打ち負かすというのが好きです」

岩本佳浩氏(マンガ『ロックマンX』著者)
「『ロックマンX』が初めての連載ということもあり、担当に鍛えられました。最初スリムなロックマンを描いたら『これは違う』と言われましたが、そのあとの『ロックマンX8』を見て『なんだスリムになってるじゃん』と思いました(笑)」

稲船敬二氏(カプコン・エグゼクティブプロデューサー)
「20年目でこの会場が閑散とするかと思いましたが、本当にすごいことになってありがたいと思います。みんなの顔を見ると、『また作らなきゃ』という気持ちになります。新しいロックマンを、もしかすると早い段階でお届けできるかもしれません。25周年のときにそれで語り合えたらと思います。本当にありがとうございます」

これまでに発売された、マンガや攻略本。なかには韓国版のマンガなども展示された

関係者からのお祝いコーナーには、イラスト入りの色紙だけでも30枚がならんだ。これまでいかに多くの人がロックマンに携わってきたかがわかる

会場ではロックマンシリーズでデザイナーを務めた石原雄二氏(左)と、『流星のロックマン』のマンガを手掛ける板垣雅也氏(右)のサイン会も開催

朝早くから多くのファンが詰めかけた今回のイベント。いかに『ロックマン』シリーズがファンから愛されているかということを、強く感じさせてくれるものとなった。

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