NECは21日、2007年秋冬の携帯電話新製品について、報道関係者を対象にした商品戦略説明会を開催した。発表会には、モバイルターミナル事業本部副事業本部長の小島立氏、モバイルターミナル事業部長代理兼チーフクリエイティブディレクターの佐藤敏明氏らが出席し、商品戦略やプロモーション展開などについて説明した。
モバイルターミナル事業本部 副事業本部長 小島立氏 |
モバイルターミナル事業部長代理兼チーフクリエイティブディレクター 佐藤敏明氏 |
同社の2007年秋冬モデルは計4機種で、全てがNTTドコモ向けの端末となる。11月中に発売する905iシリーズでは、NEC製の携帯電話としては初のワンセグ受信機能に加えて、FOMAでは最も画素数の大きい有効520万画素カメラを搭載したフラッグシップモデルの「N905i」、905iシリーズとしては最も薄い、厚さ12.9mmを実現したスリムなボディが特徴の「N905iμ」の2機種。
2008年1~2月以降に発売される予定の705iシリーズでは、デザイン家電ブランドのamadanaとのコラボレーションモデルの「N705i」、折りたたみ型の第三世代携帯電話としては世界再薄という厚さ9.8mmの「N705iμ」のラインナップとなっている。
発表会冒頭で小島氏は、905iシリーズ以降の携帯電話に適用される販売方法「バリューコース」「ベーシックコース」の導入など、変化する携帯電話業界の現状を語り、その変化をチャンスと捉えて、NEC 携帯電話のシェア回復を目指すと意気込みを見せた。
続いて佐藤氏から、各端末のコンセプトや同社クリエイティブスタジオの活動指針などが説明された。
同社では、携帯電話のデザインに関心が高まっていることを受けて、携帯電話を専門に企画・開発を行う「クリエイティブスタジオ」を設置している。今回の新製品は同スタジオが、企画の段階から開発、プロモーションに至るまで、エンドユーザーに渡るまでのディレクションを行った初のシリーズになるという。
佐藤氏は、社内にクリエイティブスタジオを設立した利点として「事業戦略へのアプローチや技術部門との密接な結びつきなど、開発を行うメーカー内で意匠を行う、インハウスの強みを活かした開発」が行えることを挙げた。また「今回の新端末開発は、皆が自信を持ってモノ創りに望むことができた、各端末に携わった開発者は、皆自分の担当した端末が一番だと思っているはず」と自信を見せた。
CMにはYUKIさんを継続起用、携帯連動ドラマによるプロモーションも
N905iおよびN905iμの商品プロモーションでは、N904iに続きミュージシャンのYUKIさんをCMキャラクターに起用。12月発売の新曲『ワンダーライン』を、N905iのCMではスピード感やアクティビティをイメージさせるオリジナルバージョンで、N905iμのCMでは高級感や美しさを思わせる別バージョンの"night swimming mix"で、それぞれCMソングとして採用している。
また、同社と日本テレビが共同して、ブログ、放送、携帯電話向けサイトなどさまざまなメディアで横断展開しているドラマ『オキナワ 男 逃げた』を、N905i・N905iμの販売促進に活用する。視聴者がブログに投稿したコメントによってストーリーが変化し、12月にテレビドラマとなって放送されるというもので、ブログではN905i・N905iμで撮影された写真や動画を軸に物語が展開されているほか、ワンセグ放送や両機種向けの特設サイトでドラマに連動したコンテンツを配信するといった試みも実施される。
ブログとテレビドラマの連動作品『オキナワ 男 逃げた』で、N905i・N905iμのプロモーションを行う |