オシロにロジアナの基本機能をプラスしたミックスドシグナルオシロスコープ
まず、ミックスドシグナルオシロスコープ(MSO)とは、どのような計測器なのだろうか。
「MSOとは、オシロスコープにロジックアナライザの基本機能をプラスした計測器です。さらに、アナログとデジタルの双方のプローブを装着可能で、双方の波形を同時に計測して時間相関を見ることができます。ロジックアナライザの機能が加わったことにより、シリアルデータとパラレルデータの両方をオシロスコープでデコードすることができます。従来はオシロスコープで取り込んだデータをエクスポートして後処理でデコードするしかなかったのですが、これによりデバッグ所要時間を大幅に短縮できます。開発対象がI2CやSPIなど、シリアルプロトコルでチップ間通信を行うような場合のデバッグで威力を発揮します。」(稲垣氏)
続けて稲垣氏より、TektronixのMSOである「MSO4000シリーズ」を使い、MSOの基本機能についてデモを交えながら説明していただいた。