モバイル用のユーザーインタフェースとビジネスプラットフォームを開発する米ZenZuiは11月14日(現地時間)、Zumobiへの社名変更、ならびに12月14日に初のベータ版を公開することを発表した。
同社が手がけるズーミング・ユーザーインタフェース技術はMicrosoft Researchで開発されていたもので、ビジネスモデルへと発展させるために今年3月にMicrosoftからZenZuiがスピンオフした。公開ベータプログラムの開始にあたって、より技術のイメージが伝わる名称(Zumobi)に社名と製品名を変更することにしたという。
Zumobiはスマートフォンや多機能携帯電話などのモバイル端末で、タイルと呼ばれるウイジェットを用いて効率的で素早いネット利用を可能にする。ホーム画面は"ズームスペース"と呼ばれ、16個のタイルが並ぶ。それらの中からアクセスしたいタイルを選ぶとズームインされて、フル画面で利用可能になる。違うタイルに切り替えるには、ズームアウトして別のタイルを選ぶだけ。タイル4つを1つの組み合わせとする"ゾーンビュー"という表示も用意されているため、4×4でズームスペースをパーソナル化することで効率的に情報やエンターテインメントにアクセスできる。Zumobiには、バックグラウンドでデータをキャッシングする最新技術が採用されており、ローディング遅延のない高速動作が可能。またネットワークに接続できない場所でもタイルを利用できるという。
ビジネスモデルは広告ベースで、エンドユーザーはZumobiを無料で利用できる。タイルのディストリビューションやコンテンツのアップデートは中央で管理され、これによりユーザーには快適なサービスを提供でき、一方コンテンツ企業や広告主に対しては効果的なターゲッティングを用意できる。
12月に公開されるベータ版はWindows Mobile 5/ 6向けとなり、2008年第2四半期にはBlackberryと一部のJ2ME機種にも対応する。またベータプログラムの開始と共に、開発者向けに「Zumobi SDK」のベータ版をリリースする計画だ。