ReactOS Foundationは14日(米国時間)、Windows XPと一部互換のフリーなOS「ReactOS」最新開発版で、オフィススイートOpenOffice.orgなどのアプリケーションが動作可能となったことを明らかにした。開発中のコードが反映される次期バージョンのv0.3.4は、12月のリリースが予定されている。
14日に公開された最新の開発動向によれば、カーネル(ntoskrnl)の主要機能のうちキャッシュコントロールなど多くの項目を整理し、互換性と安定性が改善。Win32互換サブシステムやShell32相当のDLLに大幅な改良が加えられた結果、アプリケーションレベルでの互換性も向上。具体的には、OpenOffice.org 2.0のインストールと起動のほか、チャットソフトのmIRC、写真管理ソフトのGoogle Picasa(いずれもWindows版バイナリパッケージ)が新たに動作するようになったとのこと。
ReactOSは、Windowsとのバイナリ互換を目指したオープンソースのOS。Windows互換のカーネルやHAL(Hardware Abstruction Layer)を独自に実装し、ユーザランドにWineプロジェクトの成果物であるWin32 API互換ライブラリを取り入れることにより、システム全体における互換性を達成している。最新バージョンのv0.3.3では、αステージではあるものの、プラグ&プレイやハードウェアの自動検出、Firefoxなどのアプリケーションの動作が報告されている。