米In-Statは、今後の世界のスマートフォン市場の動向などを予測した最新調査レポート「Smartphones 2007: The ARPU Generation Machine」の発表を行った。急速な成長が見込まれているものの、各スマートフォンOSの間では熾烈なシェア争いの展開も予測される。
同レポートによれば、Symbian、Windows Mobile、BlackBerry、Palm、Linux OS搭載機、それにiPhoneなどのスマートフォン販売額は、2007~2011年の5年間に、世界で年間平均成長率が30%を突破。世界携帯電話市場の中にスマートフォン売上の占める割合が、大きく増加すると見られている。また、スマートフォンの年間販売台数は、世界のノートPC販売台数を上回るようになるとの予測も発表された。
各OS別に見るならば、ややPalm OSが伸び悩むとされているものの、いずれのOSを搭載するスマートフォンも順調な売上増加を達成。低価格端末の普及が、新規ユーザー獲得のカギとなっていくようだ。しかしながら、どれか1つのスマートフォンOSのみが、他を圧倒してシェアを伸ばし続けることはないとも予測されており、熾烈な販売競争が起きると考えられる。
同社アナリストのBill Hughes氏は「スマートフォンの優れた特性への理解が深まって、ビジネス用途にスマートフォンを購入し、各データアプリケーションの活用を検討する企業が増えつつある」とコメント。最初はノートPCの代わりとしてスマートフォンを利用し始め、その価値を次第に認識するようになる企業ユーザーも少なくないとしている。
なお、一般的な携帯電話と比較して、スマートフォンのARPU(Average Revenue Per User: 1端末あたりの月間平均収入)は大幅に増加する傾向があるとのデータも明らかにされている。