pgpool-IIの今後のリリース予定
現在、pgpool-II 2.0はリリースに向けて準備中である。pgpool-IIの目玉機能は「オンラインリカバリ」機能である。オンラインリカバリとは pgpool-IIを停止させることなく、PostgreSQLサーバのデータを同期させた上で復帰させる機能である。
従来のpgpool-IIでは、PostgreSQLに何らかの異常が発生し、データを再同期させるには pgpool-IIを止める必要があった。また、この機能による信頼性の向上のほかに、ノードの動的追加や削除を負荷状況などに応じてサーバを補強することができる。
そのほかにも、レプリケーションの高速化や高信頼化、パラレルクエリの高速化など、さらなる機能強化を図っている。pgpool-II 2.0は年内のリリースを予定しているが、リリース前に試したい場合には以下の手順でCVSリポジトリから取得することができる。cvs loginでパスワードを聞かれるが、そのまま[Enter]キーを押せばよい。
% cvs -d :pserver:anonymous@cvs.pgfoundry.org:/cvsroot/pgpool login
([Enter]キーを押す)
% cvs -d :pserver:anonymous@cvs.pgfoundry.org:/cvsroot/pgpool checkout pgpool-II
まとめ
pgpool-IIでは、PostgreSQLを高信頼化および高速化するための方法をいくつか用意している。今回説明しなかったが、Slony-Iのレプリケーションとpgpool-IIの負荷分散を連係させることも可能である。また、pgpool-II専用管理ツールもpgFoundryも用意しており、クラスタリングシステムの運用を容易にできる。
pgpool-IIの前身であるpgpoolがリリースされてから4年程が経過し、実際にpgpool-IIを使った事例も国内外で聞かれるようになってきた。是非とも様々なシステムにpgpool-IIが活用されることを期待している。