BMW Motorrad(ドイツ)は、新型のオフロード・ツーリング向けモーターサイクル「F800GS」「F650GS」、エンデューロスポーツモデル「G450X」、および「R1200GS」「R1200GSアドベンチャー(Adventure)」のモデルチェンジを発表した。日本への導入時期、価格などについては未定。また日本に導入される際は、仕様などが変更になる可能性もある。
「BMW F800GS」は、ロードモデルのF800S/STと同系の並列2気筒エンジンを使用した、オフロードも想定したツーリングモデル。フレームは新しく設計されたスチールパイプによるチューブラーフレームを採用。ガソリンタンクは従来のF800と同じシート下に位置する。リヤには17インチのラジアルタイヤを装備。フロントフォークは倒立式テレスコピックで、インナーチューブ径はφ45mm。スプリングトラベルはフロント230mm/リヤ215mm。リンクは使用していない。ブレーキはフロントがφ300mmのダブルディスク、リヤがφ265mmのシングルディスクとなる
主な仕様は、全長2,320mm、全幅870mm、シート高880mm、乾燥重量178kg、水冷・4ストローク2気筒エンジン、798cm3(ボアφ82.0×ストローク75.6mm)、圧縮比12.0、インジェクション、最高出力63kW(85HP)/7,500rpm、最大トルク83Nm/5,750rpm。タイヤサイズ前90/90-21 後150/70-R17。
新しい「BMW F650GS」は、すでに日本でも発売されている同モデルがモデルチェンジされたもの。オフロードも考慮したツーリングモデルという位置づけだが、F800GSが登場したことにより、どちらかと言えばタウンユースを重視したモデルとなった。フレームは従来のツインチューブからF800GSと同タイプのチューブラーフレームになり、ホイールはスポークからキャストに変更された。併せてカウルなどのデザインも変更されている。フロントフォークは正立式でインナーチューブはφ43mm。ブレーキはフロントがφ300mmのシングルディスク、リヤがφ265mmとなる。
主な仕様は、全長2,280mm、全幅845mm、シート高820mm、乾燥重量171kg、4ストローク2気筒エンジン、圧縮比12.0、インジェクション、最高出力52kW(71HP)/7,000rpm、最大トルク75Nm/4,500rpm、タイヤサイズ前110/80-19 後140/80R17。
「BMW G450X」はエンデューロレース向けの本格的なオフロードモデル。ユニークなのはコンピュータ制御の三元触媒を搭載すること。これによりユーロ3をクリアし、公道も走行するエンデューロレースに参加できるとしている。また、スイングアームピボットとドライブギヤを同軸とすることで、長いストロークにもかかわらずチェーン張力を一定にしている。またガソリンタンクをシート下に置くことで低重心化を図っている。細かな仕様は公開されていないが、水冷単気筒エンジンは最高出力37kW(50ps)、最大トルク48Nmを発揮し、車重は120kgに抑えられているという。BMW G450Xの市場導入は2008年の半ばが予定されている。
「BMW R1200GS」「BMW R1200GSアドベンチャー」は水平対向2気筒"ボクサー"エンジンを搭載するオフロード・ツーリングモデル。今回はマイナーチェンジを行ない、エンジン出力を向上。トランスミッションを再設計し、ギヤ比も見直しているという。またカウルなどのデザインも変更された。フロント:テレレバー、リヤ:パラレバーなどの基本構成に変更はない。
BMW R1200GSの主な仕様は、全長2,210mm、全幅930mm、シート高850/870mm、半乾燥重量229kg、空冷4ストローク2気筒エンジン、圧縮比12.0、インジェクション、最高出力101kW(73HP)/7,500rpm、最大トルク115Nm/5,750rpm、タイヤサイズ前110/80R19 後150/70R17。BMW R1200GSアドベンチャーの主な仕様は、全長2,250mm、全幅950mm、シート高915/895mm、乾燥重量223kg。エンジンやタイヤサイズはR1200GSに同じ。