Bunkamuraザ・ミュージアムでは12月1日より、スイスの国民的画家であるアルベール・アンカーの回顧展「故郷スイスの村のぬくもり アンカー展」を開催する。アンカーの回顧展は日本初開催で「花環を編む3人の少女」や「スープを飲む少女」などの代表作品100点余りが展示される。期間は2008年1月20日まで。
19世紀に活躍した画家・アンカーは、創作活動のために秋から春までパリに暮らし、夏だけ故郷であるスイスの中央部のインス村に滞在する生活を30年間送っているが、一貫して描き続けたのはパリではなく、生まれ育った故郷の情景だったという。"おじいさんが子どもたちに話をしている情景"、"赤ん坊の世話をする少女"、"髪を編んだり、編み物や糸を紡ぐ少女たち" ……。 村の子どもや老人などの日々の生活を題材に様々な世代が幸せに共生している姿が描かれており、、平凡な中にも幸せな日々を送る人々を愛情を持って描いた作風が特徴的だ。
《少女と2匹の猫》1888年 油彩・キャンヴァス 個人蔵 |
《おじいさんと2人の孫》1881年 油彩・キャンヴァス ブロッハーコレクション Photo: Jean-Pierre Kuhn, Swiss Institute for Art Research, Zurich |
同展では、ベルン美術館の協力を得て、油彩を中心に素描も含めた100余点の作品で構成される予定。注目作品は、アンカーの代表作ともなっている幼い少女を描いた作品「赤ずきん」や「髪を編む少女」、「スープを飲む少女」など。これらの作品には『アルプスの少女ハイジ』を彷彿とさせる少女が描かれており、アンカーを語る際に欠かせない作品といえるだろう。
入館料は一般が1,300円、大学・高校生が900円、中・小学生が600円となる。開館時間は10時~19時まで、毎週金・土曜日のみ10時~21時まで。休館日は、1月1日のみ。
またBunkamuraでは、同展と合わせてクリスマスイルミネーションを開催。アンカーの描く作品をイメージし、天然のモミの木に大小の花かごをアレンジしており、期間は6日から12月25日まで。点灯は16時30分より実施する。その他、クリスマスまでのカウントダウンを楽しめる大型アドベントカレンダーやクリスマスコンサートが開かれるとのことだ。