東京都千代田区が「安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する条例」(生活環境条例)を施行して5年。全国に先駆け、路上での喫煙を罰則付きで禁止した条例だが、未だに違反者が後を絶たないのが現状だ。喫煙マナーの向上を訴えるために、秋葉原では1日、20名以上のメイドさんが携帯灰皿を配布するというイベントが行われた。

会場となった「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba」

このイベントのチラシ。「スモーKING」って何……?

「ご主人様はNo.1スモーKING計画」と題されたもので、千代田区の生活環境条例施行5周年イベントが開催されるのに合わせ、この日に実施された。主催は、環境イベント「うち水っ娘大集合!」を機に発足した秋葉原環境会議実行委員会。ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaが協賛しており、会場も同店のエントランス前となった。

趣旨についてはイメージガールの初音りおさんから説明があり、「喫煙マナーの王様になってもらいたいという思いを込めて、マナーの良い喫煙者の皆さんを"No.1スモーKING"と呼ぶことにしてみました。マナーを守ればみんながハッピーになれる。そんな喫煙者が増えれば秋葉原はもっとキレイになって、素敵な街になるんじゃないかなと思います」と述べた。

No.1スモーKINGになるための3つの条件。中央がイメージガールの初音りおさん

No.1スモーKINGになるための条件は3つ。その1は「堂々と嗜む」こと。禁煙エリアでコソコソ吸わずに、喫煙スペースで堂々と吸うべし。その2は「嗜み後もスマートに」。ポイ捨ては止めて、携帯灰皿を持つようにしたい。その3は「携帯灰皿もこだわる」こと。これは携帯しなければ意味がないので、仕舞い込んだりしないように、使いたくなるようなものを選びたいところ。

イベントでは、ダイブが携帯灰皿「アッシュとレイ」を無償提供、用意された500個を協力15店舗のメイドさんが通行人に配布していった。今回は平日開催ということもあり、どうしても来ることができなかった人もいると思われるが、これは各協力店舗でも10個ずつ配布されるということなので、入手したいという人はチェックしてみるのもいいだろう(協力店舗名についてはこちらのサイトを参照)。

これが「アッシュ」らしい

背中にいる緑色が「レイ」だとか

協力15店舗からメイドさんが参加

「アッシュとレイ」を配布していった

ところで、携帯灰皿の配布については補足が必要だと思うが、千代田区の路上禁煙エリアでは、喫煙自体が禁止なので、例え携帯灰皿を使っていても違反は違反だ。ただ、「路上はダメでも、私有地なら条例違反にならないんでしょ?」と考えている人も多いらしく、ヨドバシAkibaでも吸い殻のポイ捨てに困っているとか。携帯灰皿の配布で"路上禁煙"への意識を持ってもらい、全体のマナーを向上させていくのが狙いだ。

ヨドバシAkibaの植え込みのところには、タバコの吸い殻が……

千代田区のWEBサイトには、同条例によるこれまでの過料処分件数が公開されているが、それによると、今年5月末までに3万5,000件を超える違反があったそうだ。そこには地区別の内訳も掲載されており、なんと秋葉原地区はダントツでワースト1位。ルールを守らないのは論外だが、マナーについてもしっかり守り、汚名返上といきたいところだ。