日本から始まったMac OS X v10.5 "Leopard"の発売イベントが、世界をほぼ一周した後にAppleのお膝元であるサンフランシスコ/ ベイエリア地域でも開催された。
米国のApple Storeでは6月29日にiPhoneの発売イベントが行われたばかりである。サンフランシスコのフラッグシップ店に行くと、入り口の前にはiPhoneの時と同じセキュリティ、行列でも「おっ、ひさしぶり」とあいさつする人多数という状況だった。iPhoneは売り切れが予想され、発売の数日前からApple Store前に泊まり込みの行列ができたが、今回先頭が並んだのは当日の午後2時頃。発売の2時間前でも50人程度で出足の鈍さが懸念されたが、1時間前ぐらいから急に集まりだし、発売開始の午後6時には行列が300人を超えた。
サンフランシスコ店のある場所は、4つの道路が交差し、駅の入り口も近い。帰宅時間には市内でもっとも混雑する場所となる。そこに300人以上の行列が加わると大混乱だ。iPhoneの時はカウントダウン直前に行列がどんどん前に進み始め、通行人と行列との区別がつかなくなってしまった。そこで今回Apple Storeでは行列に並んだ人に小さなカードを配り、店内に入る際に提示を求めていた。
発売開始後からしばらく、少しずつ行列を店内に入れる様子を観察していたのだが、こっそりと入り込もうとする人の多いこと……。カードを持っていないことをセキュリティに指摘されると、「明日フランスに帰るので、今夜が最後のチャンスなんです」とか、「中にいる亭主がなかなか出てこないんです」などと泣き落としを試みる。そんなトラブルにも入り口近くのスタッフがちゃんと対応するから、一時は本当に大変な状態だった。それでも午後8時前には行列がなくなり、自由に店内に入れるようになったが、その後も来店者が途切れることはなく、午後10時の閉店まで店内は混雑した状態が続いた。
サンフランシスコ店では、シアターでAppleのプロダクトマネージャーがMac OS X v10.5 "Leopard"を解説。店内のほぼ全てのMacに1人のスタッフがついて、じっくりとLeopardの新機能を説明していた。やっていることはTiger発売時と変わらないのだが、iLifeやiWorkとの連携を含めてMac OS Xの成熟度が増しているためか、前回のメジャーアップグレードよりも「実際に触れてもらいたい」という意気込み、「体験してもらえば違いがわかる」という自信が伝わってきた。
同店ではLeopard搭載Macも販売開始されており、LeopardではなくMacを抱えてストアを出る人も多かった。そのほとんどがiMac。新モデルの発売が8月だったので、Leopard待ちをしていたのだろう。