富士重工業は、「インプレッサ」にスポーツモデルである「インプレッサ WRX STI」を追加設定し、発売を開始した。価格は365万4,000円。
「WRX STI」は、1994年、スバルのモータースポーツ専門会社であるSTI(スバルテクニカインターナショナル)が、初代WRXをベースにエンジンやサスペンションなどにファインチューニングを施したモデルとして発売。以来、優れた走行性能を持つ本格的なスポーツモデルとして支持されてきた。また、そのポテンシャルはWRC(世界ラリー選手権)においても実証され、1995年から3年連続してマニュファクチャラーズ部門の年間タイトルを獲得している。なお、スバルでは、2008年1月1日取得を目指し、新型「WRX STI」をFIA(国際自動車連盟)のグループNホモロゲーション(公認)に申請する。
今回発売する第三世代「WRX STI」は、専用開発のエンジンやサスペンションを始め、独自のメカニズムを随所に採用。卓越した走行性能を実現した。また、存在感のあるワイドボディのデザインや、上質でスポーティな室内空間など、内外装の洗練度を高めたとしている。
エンジンは水平対向4気筒DOHCツインスクロールターボ。ボア・ストローク92×75mmの1994ccから最高出力227kW(308ps)/6,400rpm、最大トルク422Nm(43.0kgm)/4,400rpmを得る。電子制御スロットルを採用し、リニアで優れたレスポンスを実現。吸排気バルブの開閉タイミングを連続的にコントロールするデュアルAVCSを採用し、低中速域のトルクを向上させるとともに、高回転域での伸びの良い特性とした。また、「SI-DRIVE」と呼ばれる制御システムにより、エンジン特性を「インテリジェントモード」「スポーツモード」「スポーツシャープモード」から選択できる。
ドライブトレインは「マルチモードDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)」を備えるフルタイム4WD。トルク配分は前41:後59。機械式+電子式のLSD(リミテッドスリップデフ)を装備し、車両挙動特性をオートからマニュアルまで4種類(マニュアルモードはさらに6段階)から設定できる。リヤデフにはトルセンLSD、フロントデフにはヘリカルLSDを装備。併せて、4輪のブレーキや出力を制御し、アンダーステアやオーバーステアをコントロールする「マルチモード VDC(ビークルダイナミクスコントロール)」を備える。トランスミッションは6速マニュアル。
シートはバケットタイプだが、オプションでレカロ製のシートも選択できる。ボディカラーは7色用意される。