本田技研工業は、オープンスポーツカーの「S2000」に、VSA(車両挙動安定化制御システム)とサテライトスピーカーを標準装備した。また、専用のエアロパーツ、専用のサスペンションチューニングを施した新モデル「S2000 タイプS」を追加設定し、10月25日より発売する。価格は通常モデルが386万4,000円、タイプSが399万円。
「S2000」の主な変更点は、全タイプにVSAやサテライトスピーカー、新デザインアルミホイールを標準装備したこと。VSA(ビークル・スタビリティ・アシスト)はブレーキ時の車輪ロックを防ぐABS(4輪アンチロックブレーキシステム)、加速時などの車輪空転を防ぐTCS(トラクションコントロールシステム)に、旋回時の横すべり抑制を加えた、3つの機能をトータルにコントロールする車両挙動安定化制御システム。
「S2000 タイプS」では上記に加え、専用のスポイラー類、チューニングサスペンション、ファブリックシート、インテリア(ブラック&イエロー)、アルミシフトノブ、専用色アルミホイール(カイザーシルバー・メタリック)などが装備される。通常モデルとも、ボディーカラーは全10色、インテリアカラーは全5色が用意される(本革シート&インテリアはオプション扱い)。
また、ホンダはこのS2000のモデルチェンジにより、商用車を含む国内で販売する全ての車で、業界に先駆け、厚生労働省の定めたVOC(Volatile Organic Compounds)の室内濃度に関する指針値を達成する。VOCは、ホルムアルデヒド、トルエンなどの揮発性有機化合物のことで、近年シックハウス症候群など人体に影響を及ぼすものとして注目されている。ホンダは内装部品の素材や加工法、接着剤の見直しにより、VOCの揮発量を抑制することに加え、排ガス臭や花粉などの除去性能に優れた脱臭フィルターの採用により、車室内の臭いや刺激臭を低減し、空気質を改善したとしている。