米Verizon Wirelessは米国時間の10月15日、英国のロックバンド、レッド・ツェッペリンとの提携を発表した。V CASTユーザーに対してリングトーンや壁紙を提供するほか、同11月13日より同バンドの楽曲カタログのダウンロード配信を開始する。レッド・ツェッペリンはオンライン音楽配信を通じた楽曲提供を行っていない大物アーティストとしてビートルズと共に注目されていた。
レッド・ツェッペリンは11月26日に英国ロンドンのO2アリーナで開催されるチャリティコンサートで、オリジナルメンバーによる一夜限りの再結成コンサートを行う。これは昨年亡くなったアトランティック・レコードの創設者Ahmet Ertegun氏のトリビュート・コンサートであり、収益はすべてAhmet Ertegun Education Fundに寄付される。レッド・ツェッペリンのほか、ローリング・ストーンズのベーシストだったビル・ワイマン、ザ・フーのギタリストであるピート・タウンゼントなども参加する予定だ。チケットはオンラインでの登録・抽選で発売され、受付開始直後に全世界からアクセスが集中しO2アリーナのサーバが一時ダウンしてしまった。
再結成コンサートにタイミングを合わせてレッド・ツェッペリンは活発な活動を展開しており、11月13日には12年のキャリアをCD2枚にまとめた「Mothership」がAtlantic Records/Rhino Entertainmentからリリースされるほか、11月20日にリミックス/ リマスターされたサウンドトラック「The Song Remains The Same」が登場する。またボーカルのロバート・プラントがブルーグラスの代表的なミュージシャンであるアリソン・クラウスと競演した「Raising Sand」が欧米で10月23日に発売される。20年近いブランクを感じさせないリリースラッシュだが、中高年層に比べると若年層のレッド・ツェッペリンに対する関心が低く、デジタル音楽配信への参入はレッド・ツェッペリンを知らない世代にもその音楽を浸透させる一手と見られている。
なおNew York Times紙の報道によると、レッド・ツェッペリンの楽曲はiTunes Storeなど他のオンライン音楽ストアでも販売される。