松下電器産業は9日、ルームエアコン「X」シリーズの2008年モデルを発表した。発売は11月1日より順次開始する。価格はオープンプライスで、市場価格は、冷房能力2.8kWの「CS-X288A」が23万円前後、冷房能力4.0kWの「CS-X408A2」が25万円前後と予想される。

Xシリーズは、同社のルームエアコンの最上位モデル。自動クリーニング機構や換気機能、空気清浄/脱臭機能などを搭載する、いわゆる全部入りエアコンだ。2007年モデルでは、さらに、ユーザーの快適さをアップさせるユニークな機能を新たに搭載している。

「いるとこサーチ」機能と「カレンダー機能」で年間を通して快適な体感温度で運転できる新「X」シリーズ

そのポイントとなっているのが「いるとこサーチ」機能。いるとこサーチとは、人感センサとフレネルレンズによって、部屋のどこに人がいるのか、そしてその人の活動量はどうか、という点まで判定する機能だ。人の居場所を検出する機構を備えたモデルは従来から存在したが、活動量まで判別する機能は、エアコンとしては初となる。いるとこサーチと特定した場所に効率よく風を届ける「左右独立大型ルーバー」により、動きが大きい人の周りは温度を低めに、あまり活動していない人の周りは高めにといった設定が可能になった。直接、体表面の温度などを測るわけではないが、その人の活動量などから体感温度を判定し、それにあわせて自動運転を行う仕組みによって、より快適な環境と省エネ効果が期待される。

また、従来のエアコンは、自動運転を選択すると、このくらいの温度が快適であろうとエアコン側が決めた温度になるように運転し、個人差による体感温度の違いは温度調整ボタンを押すことでその差を調整していたが、新Xシリーズでは、自分に快適だと思える体感温度を設定すると、それに合わせた自動運転が行われる「体感温度設定」機能を搭載。従来のエアコンでは、設定対象が室温であるのに対して、新Xシリーズでは体感温度というのがポイントとなっている。

さらに新Xシリーズは、カレンダー機能を搭載。ここでいうカレンダー機能とは、たんに何月何日と表示する機能というものではなく、例えば25度の気温でも11月ならば暑いと感じ、8月ならば涼しいと感じるように体感温度は季節によっても異なるため、カレンダーを参照して、その季節にあった気温に自動調整を行うというものだ。このカレンダー機能は、体感温度設定機能と同時に使用可能。いったん設定を行えば、あとはエアコンの「自動運転」ボタンを押すだけで済む。