ダイハツ工業は、27日から開催される第40回東京モーターショーに4車種6台の参考出品車、6台の市販車ならびに各種技術を出展すると発表した。ダイハツは「Innovation for Tomorrow」をテーマに、軽自動車を中心としたスモールカーの可能性を追求したクルマづくりへの挑戦を提案する。また、以下のモデル(写真掲載)はすべて世界初公開となる。
OFC-1は、天候を問わずオープンエア感覚が楽しめる開放感と爽快な走りを融合し、小さなクルマの楽しさを追求した軽オープンスポーツの未来形。電動キャノピートップにグラスルーフを採用し、クローズ状態でもパノラミックな視界を確保した。またグラスルーフには、スイッチ操作で透過/不透過を切り替えできる液晶サンシェイドを内蔵している。ルーフ格納を3分割構造とすることで、オープン状態でも大人2名が1泊する程度の旅行荷物なら収納可能なトランクスペースを確保。スムーズでパワフルな高性能ターボエンジンと7速パドルシフト付きCVTを組合わせたほか、電子制御サスペンション、17インチアルミホイールなどを採用している。
MUD MASTER-Cは、小ささと軽さが生み出す高い走破性に加えて、耐久性の高いフレーム付ボディ、積載性を併せ持つスモール&タフなトランスポーター。サイクルスポーツ界を代表する鈴木雷太氏との共同企画によるマウンテンバイクサポートモデルとしている。ドライブシャフトとハブの接続部分にギヤを組込んだ「ハブリダクションシステム」と大径16インチオフロードタイヤにより、370mmの最低地上高と余裕の3アングルを確保した。多彩なアタッチメントを組合わせることで、本格アウトドアスポーツから過酷地での仕事など、さまざまなシーンに適応する。また、マウンテンバイクサポートモデルとして、自転車の積み下ろしに便利な3面大型ガルウィングドアを採用している。エクステリアは強さと存在感を主張したフルキャブスタイルを採用。インテリアはシンプルなインストルメントパネルに撥水シートなどでタフさを演出している。
HSCは、人と地球にやさしいスモールカーの新提案。現実的な技術で環境への優しさを追求しながら、大人4名がしっかり乗れる室内空間、高い安全性と使いやすさにこだわった。センターピラーレス構造と観音開きドアによるワイドな開口部、および段差をなくしたフラットフロアにより、高い乗降性を追求した。フリクション低減、燃焼効率向上などの改良を施した高効率エンジンと、メカニカルロスを低減したCVT、アイドリングストップシステム、Cd値0.28の空力コントロールデザインなどにより、現実的なパワーユニットで10・15モード33km/Lの低燃費を実現した。軽量で高いエネルギー吸収特性を発揮するストレートフレームと、サイド/バックガイドモニタなどによるハイレベルな安全性も確保している。
新型TANTOは、軽自動車の限られたサイズの中で究極のスペース効率を実現した「タント」の進化型。軽自動車No.1の室内空間(室内長×室内幅×室内高、2007年9月現在、ダイハツ調べ)となる。また軽自動車初のセンターピラーレスとスライドドアを組合わせた「ミラクルオープンドア」によるワイドな開口部で、高い乗降性を実現した。『幸せ家族の"感動"空間』をテーマに、親しみやすい、やさしさ溢れるデザインを採用。ファミリーにうれしい充実のユーティリティに、リビング感覚の居心地を可能にするフローリングフロアを設定した。
新型TANTO CUSTOMは、上記タントをベースに『ゴージャス&グレート クルーザー』をコンセプトに開発。エクステリアは重厚で迫力のあるデザインに、インテリアはゴージャスでムーディな雰囲気に仕立てた。
新型TANTO WELCOME SEATは、新型タントの福祉車両モデル。広大な室内空間とセンターピラーレス構造、約90度まで開くフロントドアによるワイドな開口部などをベースに、助手席シートリフトにより、ラクな姿勢での乗降を可能とした。乗降時に助手席シートリフトを後方にスライドさせることで、ゆとりある足元スペースを確保。車外でシートベルトの着脱ができるため、助手席シートリフトによる乗降中も安定した着座姿勢が保てる。
そのほか、レーザーレーダーを使った全方位事故回避支援システム「OPCS(オーピイシーエス/Omni-Directional Pre-crash Safety Support System)」、ダイハツの技術を結集した新世代エンジン「TOPAZ NEO KFエンジン(トパーズ ネオ ケイエフエンジン)」、触媒貴金属に自己再生機能を持たせた世界初の「スーパーインテリジェント触媒」などの技術展示や現行市販車の展示を行なう。