松下電器産業は2日、HDD搭載ハイビジョンDVDレコーダー「ハイビジョンDIGA」とHDD搭載ハイビジョンブルーレイディスクレコーダー「ブルーレイDIGA」から計6モデルの新ラインナップを幕張メッセにて開催中の「CEATEC JAPAN 2007」にて発表した。発売日は、11月1日となっている。
CEATEC JAPAN 2007で松下電器産業ブースの目玉となっているのが、会場で発表された上記のレコーダー新製品。DVD+HDDの「DMR-XW300」「DMR-XW100」、DVD+HDD+VHS「DMR-XW200V」、BD+HDDの「DMR-BW900」「DMR-BW800」「DMR-BW700」の6機種だ。
新モデルは、MPEG-2だけでなく、MPEG-4 AVC/H.264での録画も可能な(AVCREC)レコーダー。BSデジタルハイビジョンの24Mbpsの映像を、フルハイビジョンのまま最大で約1/4に圧縮することが可能だ。
搭載されているHDDの容量はモデルにより異なるが(表参照)、例えば、250GBのHDDを搭載したDMR-BW700では、TSをそのまま記録するDRモードでは、BS/CS 110°デジタル放送では約22時間、地上デジタル放送では約31時間の録画が可能だったものが、H.264を使用したHGモードでは約40時間、HXモードでは約62時間、HEモードでは約93時間の録画が可能になる。
また、BDにも、1層メディアでは、HGモードで約4時間、HXモードで約6時間、HEモードでは約9時間、デジタル放送を記録することが可能で、2層メディアの場合にはこの2倍、つまり、最大で18時間のフルハイビジョン映像を記録することができる。
もちろんビットレートが落ちればそれだけ画質は低下する。しかし、圧縮方式が異なるうえ、同社の開発したリアルタイムエンコードシステム「UniPhier」と、パナソニックハリウッド研究所の持つMPEG-4 AVC/H.264 High Profileの高画質圧縮技術により、数字ほどの差にはならない。同ブースでは、TSの映像と、H.264で圧縮した映像との比較デモも行われている。
なお、BD搭載の3モデルは、すべてDeepColorに対応。また、次世代サウンドフォーマット「Dolby Digital Plus」「Dolby TrueHD」「DTS-HD」のビットストリーム出力にも対応する。電子番組表もフルハイビジョン対応に変更されており、最大で19チャンネル/12時間の同時表示が可能だ。
DVDモデルのDMR-XW300/100/200VもBDモデル同様に、MPEG-4 AVC/H.264のエンコーダーを搭載している。もちろん、H.264エンコーダーは、HDDに記録する際だけでなく、DVDに記録する際にも有効だ。DVDでは、1層で片面4.7GBと、HDDやBDに比べれば圧倒的に少ない容量だが、それでも、フルハイビジョンで、最大約1時間40分の録画が可能となる。
さらに、今回発表された6モデルすべてで、AVCHDフォーマットのムービーに対応。SDメモリーカード/SDHCだけでなくDVDにも対応している。「HDC-DX1」のユーザーには、歓迎されるだろう。
型名 | 光学ドライブ | HDD | VHS | 発売日 | 価格 | 市場予想価格 |
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DMR-BW900 | BD | 1TB | - | 11月1日 | オープン | 30万円前後 |
DMR-BW800 | BD | 500GB | - | 11月1日 | オープン | 23万円前後 |
DMR-BW700 | BD | 250GB | - | 11月1日 | オープン | 18万円前後 |
DMR-XW300 | DVD | 500GB | - | 11月1日 | オープン | 13万円前後 |
DMR-XW100 | DVD | 250GB | - | 11月1日 | オープン | 10万円前後 |
DMR-XW200V | DVD | 250GB | ○ | 11月1日 | オープン | 13万円前後 |
また、同社は16GBのSDHCカードも発表している。CLASS6に対応した「RP-SDV16GK1K」、CLASS4に対応した「RP-SDM16GK1K」の2製品で、それぞれ11月15日発売予定。価格はオープンプライスで、市場価格は、RP-SDV16GK1K が4万5,000円前後、RP-SDM16GK1Kが4万円前後と予想される。ムービーなどの製品では、利用可能なSDHCカードの最大容量は、8GBと指定されているケースが多い。同社によると、SDHCカードは32GBまでは同じ規格で動作するので、原理的には動作するはずだが、現在個々の機器で動作を検証中とのことだ。