ホンダの英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッドは、欧州向け2008年型モデルの発表をフランス・パリ市内にて行なった。車両は9月29日に開幕した二輪車モーターショー「パリサロン(Salon International de la Moto de Paris 2007/Mondial du Deux Roues 2007)」に出展される。日本への導入などは未定。
「CBR1000RR」は 水冷4ストローク・直列4気筒1000ccエンジンを搭載したスーパースポーツモデル。フルモデルチェンジとなった2008年型モデルは、高出力化とコンパクト化を実現したエンジン、構成部品点数を削減しつつ適度な剛性を確保したアルミ鋳造製の軽量ツインチューブフレームを採用。車両全体で約6kg(従来モデル比)の軽量化を実現した。ガルアームタイプのリアスイングアームは長さを伸ばし路面追従性を高めた。排気系はショートタイプを新採用。急激なエンジンブレーキを緩和し、クラッチ操作を容易にするアシストスリッパークラッチも新たに採用した。生産は浜松製作所で行ない、欧州各国で順次販売される。
「XL700V」は水冷4ストローク・V型2気筒700ccエンジンを搭載した、デュアルパーパスタイプのスポーツモデル。エンジンの排気量を従来の650ccから700ccに拡大し、新たに電子制御燃料噴射システム(PGM-FI)を採用するなど、中速域での出力を向上させながらEuro3の規制値をクリアした。フロントタイヤを19インチに小径化し、リアタイヤ幅を140mmに拡大して走行安定性を向上。ABS仕様も設定された。また、大型の丸型ヘッドライトや別体式のウインカーなどでよりスポーティーなスタイリングとした。生産はスペインのモンテッサ・ホンダ・エス・エーで行ない、欧州各国で順次販売される。
「CBF600」は水冷4ストローク・直列4気筒600ccエンジンを軽量なモノバックボーンフレームに搭載したコストパフォーマンスの高いオンロードスポーツモデル。今回は、昨年フルモデルチェンジした「CBR600RR」や「CB600F Hornet」のエンジンをベースとした、コンパクトで出力特性に優れたエンジンを採用した。ブレーキには、リアブレーキに連動してフロントブレーキを効かせるシステムを内包したABS(アンチロックブレーキ)を新たに設定した。生産はXL700V同様イタリアで行なわれる。