キヤノンは、コンパクトフォトプリンター「SELPHY」のESシリーズ新製品「SELPHY ES2」を発表した。店頭想定価格は約25,000円前後で、10月中旬より発売を開始する。

「SELPHY ES2」

別売のバッテリーパックを背面に設置すると、場所を選ば印刷できるようになる

インクおよび用紙を一体化・カートリッジ化した「イージーフォトパック」

SELPHY ES2は、コンパクトフォトプリンター「SELPHY ES1」の後継機種にあたる製品。従来機同様インクおよび用紙補充機構を一体化・カートリッジ化した「イージーフォトパック」を採用している。イージーフォトパックは、インクと用紙が初めからカートリッジに納められた状態で提供され、プリントしたいサイズ・カラーのカートリッジを用意して「SELPHY ES2」に挿入するだけで印刷を行える。カートリッジ交換だけでプリンタが自動的に用紙の種類やサイズを認識するため、面倒な設定を必要としない。

SELPHY ES2では、画像内から顔を検知し、最適な明るさ、コントラストに補正する「自動写真補正」機能を新たに搭載。同機能は、背景の明るさのバランスを分析し、顔と背景を別々に補正することで、適切な明るさと色合いに仕上げられる。さらに赤目の検知精度の向上や、肌色を中心に色再現の設定値を見直し、画質調整機能を搭載することで印刷結果の明るさ、コントラスト、シャープネスをそれぞれ7段階で登録可能となった。

また、印刷メニュー操作用にイージースクロールホイールを搭載し、ホイールを回転させることで直感的に操作できるようになった。印刷メニュー表示用液晶モニターを従来機の2.5型から3.0型に変更するなど操作性の向上も計られた。

そのほか、撮影画像に額縁のようなイラストを追加して印刷できる「フレ-ム」、小さなイラストを追加してプリントできる「スタンプ」、一眼レフの光学フィルターのような効果を加える「プリント効果」などの機能を追加。カレンダーやマルチレイアウトなど、既存コンテンツデザインの見直しも行われている。

プリント方式は、昇華型熱転写方式を採用。印刷解像度は、300×600dpi(カードダイレクト、PictBridge、IrDA、Bluetooth、無線LAN時)、300×300dpi(PC接続時、2面配置以上、お楽しみ印刷時)。インク、対応用紙は、インク・用紙一体型カートリッジ「イージーフォトパック」を使用(Lサイズ用標準紙、ポストカード用標準紙、ポストカード用白黒紙、カードサイズ用標準紙、カードサイズ用全面シール紙)。プリント時間は、Lサイズが約61秒、ポストカードサイズが約69秒、カードサイズが約53秒。

インタフェースはUSB、IrDA(プリントビーム)、Bluetooth(受信ユニットが別途必要)、SDメモリーカード、microSDカード、コンパクトフラッシュなどの各種メモリーカードに対応する。寸法は213.4(W)×130.9(D)×18.96(H)mmで、重量は約1995g(インクカセット、ペーパーカセットを除く)。