仮想化ソフトの開発で知られるParallelsは17日(米国時間)、Intelとの提携により新タイプの仮想化実行環境を提供する方針を発表した。今後Parallelsは、Intelの新しいビジネス市場向けプラットフォーム「vPro」に対応した製品開発を進める。
今回の提携により、両社はデスクトップ仮想化を主流の技術とすべく協力する。高度なセキュリティとパフォーマンスを提供しつつ、使いやすく柔軟で管理も容易な環境を目標に掲げていることから、XenやVMwareなど先行する仮想化製品より小規模なものを想定していると考えられる。Intelは仮想化技術をダウンストリームへ普及させることにより、Intel vProテクノロジの付加価値向上を狙う。
具体的な活動内容としては、ワークステーション / デスクトップ分野をターゲットに、Intel Virtualization Technology for Directed I/O (Intel VT-d)およびIntel Trusted Execution Technology (Intel TXT)をサポートした仮想化技術の開発に協同で取り組むことが挙げられている。大手OEMハードウェアメーカーや独立系ソフトベンダ-と協力し、仮想化技術を採用したワークステーション / クライアントシステムの開発にあたる方針も明らかにされている。
Parallelsの親会社であるSWsoftのCEOを務めるSerguei Beloussov氏は、「サーバの仮想化技術はここ数年で急激に普及した。デスクトップ / ワークステーション分野を皮切りに、クライアントレベルの仮想化も間もなく主流になると確信している」とコメントを寄せている。