ハーマンミラージャパンは12月中旬、デザイナーであるチャールズ・イームズの生誕100周年を記念し、1946年登場のシリーズ「イームズプライドウッドチェア」(バーチ材・アニリン塗装)の新色を発売する。カラーバリエーションはイエロー、ライトブルー、ホワイト、グリーン、オレンジ、ブラック、レッドの7色。
チャールズ・イームズは1907年にアメリカ・セントルイスで生まれ、妻のレイと共に、夫妻で成形合板をかたどる研究を開始。1942年には米海軍の依頼で、そえ木や担架、グライダーシェルなどをプライウッドを使って開発、第二次世界大戦後には低価格ながら高品質で大量生産可能な椅子をつくり出したという。この形成技術によって、余分な連結部分を省くことができ、製品自体の重量を軽減することが可能になったとのことで、これらの技術は現代家具デザインの基礎になったとされている。
イームズプライドウッドチェアシリーズは、チャールズ & レイ・イームズ夫妻がハーマンミラー社と初めてコラボレートした作品。同シリーズには、形状やレッグの材質によって「イームズプライウッドラウンジチェア、ウッドレッグ」(145,950円)と「イームズプライウッドラウンジチェア、メタルレッグ」(98,700円)、「イームズプライウッドダイニングチェア、ウッドレッグ」(137,550円)、「イームズプライウッドダイニングチェア、メタルレッグ」(84,000円)の種類がある。これらは美術品としての評価も高く、MoMA(ニューヨーク近代美術館)の永久コレクションになっており、さらには米国タイムマガジン社によって「20世紀の最も優れたデザイン(Best Design of the 20th Century)」に選ばれている。
「新色のカラーバリエーションは、イームズと親交があったハーマンミラーのテキスタイルデザイナー、アレキサンダー・ジラードのファブリックカラーからもインスピレーションを得ています」(ハンマーミラージャパンマーケティング部)。今回発売になる新色も、1946年発表当初と同様に、バーチ材にアニリン塗装で仕上げているとのことだ。
なお、バーチ材使用・アニリン塗装の既存カラーはライトアッシュ、ウォールナット、ナチュラルチェリーで、ここに今回の新色が加わり、全10色での展開となる。なお、新色の価格は既存色と同じ。12月中旬より発売となる新色は、9月17日より東京・五反田の「ハーマンミラーショールーム」にて展示される予定だ。