ソニーは10日、オーディオ技術とロボット技術を融合させた新しいスタイルの製品「Rolly(ローリー)」を発表した。基本となる機能はミュージックプレイヤーだが、動きや光の表現も加えることで、エンターテインメント性を持たせたという。9月29日の発売予定で、価格はオープンで、市場推定価格は40,000円前後。
「Rolly」(SEP-10BT)は、大きな卵のような形状をしたミュージックプレイヤー。本体内に、水平対向配置型ステレオスピーカ、フラッシュメモリ、バッテリを内蔵しており、家の中の好きな場所で音楽再生を楽しむことができる。それに加え、音楽に合わせて6つの可動部(アーム×2、ショルダー×2、ホイール×2)とLED(サイドランプ×2)を制御することで、ダンスのような表現が可能となる。
商品のコンセプトは、「Open Music」(どこでも自由に音楽を楽しむ)、「Share Music」(音楽をみんなで楽しむ)、「Feel Music」(音楽を観て感じて楽しむ)だという。同社はRollyによって、「"サウンドエンターテインメント"という新規市場を開拓する」と意気込む。
本体サイズは約104×65×65mmと小さいが、小型筐体でクリアなサウンドを実現するため、(1)音の指向性が少なく、どの位置からでも良い音を楽しむことができる180度水平対向配置ステレオスピーカ、(2)音を机や床などに反射させて、本体上部に立体的な音像を生成、(3)高音質・高効率のデジタルアンプ、(4)ネオジウムマグネット採用のソフトドームスピーカなどのオーディオ技術を採用した。
対応するファイル形式はMP3/ATRAC/AAC。ビットレートは、MP3が32~320kbps(VBR対応)、ATRACが48~352kbps、AACが16~320kbps(同)に対応する。フラッシュメモリは1GB内蔵しており、PCから付属ソフトの「SonicStage CP」を使って、音楽ファイルを転送することができる。またBluetoothも内蔵しているので、RollyをPCなどの外部スピーカとして利用することもできる。
Rollyの特徴は、何と言っても「直感的なユーザーインタフェース」と「動きを表現するモーション機能」の2つ。前者についてだが、Rollyは液晶ディスプレイを一切搭載しておらず、操作ボタンも電源スイッチ・リセットボタン・プレイボタンしかない。曲・グループの選択や音量の調節などは、本体そのものを動かしたり、ホイールを回転させるなどの操作で行うことができる。
またRollyには、アーム×2、ショルダー×2、ホイール×2という可動部があり、これらを音楽に合わせて動かすことができる。本体自身が曲を解析して動く(セルフモーション機能)ことができるほか、付属のPCソフト「Motion Editor」を使って、モーションデータを自動生成したり(おまかせオートモーション機能)、ユーザーが自由に作成する(カスタムモーション機能)ことが可能だ。生成したモーションデータは、ほかのユーザーとシェアすることもできる。
オプションは、「Rolly充電専用クレードル(CDL-SE10)」「Rolly専用ソフトキャリングケース(CKR-SE10)」「Rolly専用リチャージャブルバッテリパック(BT-SE10)など。全てオープン価格となっており、本体と同時(29日)に発売される。
主な仕様 | |
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電源 | リチウムイオンバッテリ |
USB電源 | |
バッテリ持続時間 | 音楽再生時:約5時間 |
音楽とモーション再生時:約4時間 | |
Bluetooth通信で音楽再生時:約4時間30分 | |
Bluetooth通信で音楽とモーション再生時:約3時間30分 | |
再生可能ファイル | MP3/ATRAC/AAC |
フラッシュメモリ | 1GB内蔵 |
記録できる曲数の目安 | (音楽データのみ) |
48kbps:685曲、約45時間40分 | |
64kbps:515曲、約34時間20分 | |
132kbps:250曲、約16時間40分 | |
256kbps:130曲、約 8時間40分 | |
352kbps: 94曲、約 6時間10分 | |
(音楽データとモーションデータ) | |
48kbps:536曲、約35時間40分 | |
64kbps:426曲、約28時間20分 | |
132kbps:227曲、約15時間 | |
256kbps:123曲、約 8時間10分 | |
352kbps: 90曲、約 6時間 | |
スピーカ | 直径約20mm、最大出力1.2W+1.2W(満充電時) |
本体寸法 | 約104×65×65mm(突起部除く) |
重量 | 約300g(バッテリ含む) |