米Apple CEOのSteve Jobs氏は9月6日(現地時間)、「すべてのiPhone購入者へ」と題したメッセージを公開し、9月5日のスペシャルイベントで発表されたiPhoneの200ドル値下げに関する見解を示した。何百通もの抗議メールを受け取ったという同氏は、一部ユーザーを失望させたことに謝罪の意を表するとともに、早期iPhone購入者に100ドル相当を返還する対応策の検討を明かした。

iPhoneの値下げは、iPod製品発表会の中での目玉トピックの1つとして急遽発表されたもの。「年末商戦に向けて、iPhoneをより手頃なものにする」と、Jobs氏はイベントの中でその意図を説明した。だが結果として、これが既存の一部ユーザーの反発につながった模様だ。今回発表されたメッセージの中でJobs氏は、値下げの決定について次の3つの見解の述べている。

  • ユーザー数を拡大するにあたり、いま(年末商戦前)が適切な値下げのタイミングである
  • テクノロジの世界はつねに進化を続けており、値下げや新製品のリリースが繰り返される中で、それらばかりを意識していては購入のタイミングをつかめない。ユーザーは顧客サポートに努める企業の製品を購入することで、たとえ新しい製品がリリースされたとしても長期的に実用的で満足できるサービスを得られる。
  • iPhoneの値下げを実施するにあたって、早期ユーザーを支援する努力が必要。そうした顧客はAppleを信頼してくれたのであり、それにふさわしい行動で応えなければならない

Jobs氏によれば、AppleまたはAT&Tのストアで値下げ以前にiPhoneを購入した全ユーザーに対して、オンラインまたはリテールのApple Storeで使用可能な100ドルのストアクレジット提供を検討しているという。詳細はまだ煮詰めている段階で、来週にもAppleのサイト上で正式発表を行う予定だ。