毎日コミュニケーションズはこのほど、女流棋士の公式棋戦「レディースオープン・トーナメント」を発展的に解消し、女流棋戦としては最高賞金額となるタイトル戦「マイナビ女子オープン」を創設したと発表した。

記者会見の模様。写真右から米長邦雄日本将棋連盟会長、日本将棋連盟女流棋士会の谷川治恵会長、有限責任中間法人日本女子プロ将棋協会の中井広恵代表理事、毎日コミュニケーションズの中川信行社長

レディースオープン・トーナメントは、毎日コミュニケーションズが制作・販売している週刊紙『週刊将棋』と日本将棋連盟との共同主催で20年間にわたり開かれてきた。今回、マイナビ女子オープンが創設されるにあたり、レディースオープン・トーナメントをタイトル戦へと拡大。毎日コミュニケーションズ(『週刊将棋』より主催移行)、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会の3社による共同主催で行われることとなった。

優勝賞金は女流棋戦としては最高額となる500万円となる。なお、準優勝賞金は100万円。タイトル称号名は公募とし、将棋ファンを交えて決定する予定だ。対戦形式については、アマチュアや育成会にも枠を設けたオープン・トーナメントの形式を継承しつつ、決勝(2期目以降は挑戦手合い)は5番勝負に拡大する。

同日行われた記者会見ではまず始めに、毎日コミュニケーションズの中川信行社長が「当社は今年、新たなサービス・ブランド『マイナビ』を立ち上げました。それにあたり女流棋士の方も一緒に応援できればと考え、マイナビ女子オープンを創設することになりました。創設を契機に将棋が世に広く普及し、再び大きな力となっていけば」と挨拶。続いて、米長邦雄日本将棋連盟会長は「男子の名人戦とともに、4~5月に実施される春の将棋会を彩ってほしい」とした上で「女流棋士のすごさを、盤上で見せ付けることが大切」と女流棋士にエールを送った。

毎日コミュニケーションズの中川信行社長

米長邦雄日本将棋連盟会長

また、有限責任中間法人日本女子プロ将棋協会の中井広恵代表理事は「会員一人一人が全力でタイトルを目指してほしい。また、協会としても大会を盛り上げられるように頑張っていきたいと思います」、女流棋界の発展に尽力する日本将棋連盟女流棋士会の谷川治恵会長は「今回、レディースオープン・トーナメントが大きな棋戦に生まれ変わるということで大変うれしく思っています。このお礼は盤上でしたい」とそれぞれ抱負を述べた。

有限責任中間法人日本女子プロ将棋協会の中井広恵代表理事

日本将棋連盟女流棋士会の谷川治恵会長

なお。10月20日に予選を行い、出場女流棋士を一堂に集めた一斉対局を実施。決勝5番勝負は2008年4~5月とされている。