スクウェア・エニックスは東京・青山にて「FINAL FANTASY VII 10th ANNIVERSARY Gallery」を開催した。行けなかったファンのために、会場の様子を詳しくレポートしたい。
この展示会は、『ファイナルファンタジー(以下FF)』シリーズ屈指の名作、『FFVII』の発売10周年を記念したもので、『FFVII』の開発プロジェクトが始まった1995年から現在までの歴史を振り返ることのできる年表や精密なキャラクターフィギュア、作中に登場する武器、"バスターソード"の実寸大の模型、キャラクターデザインを手がけた野村哲也氏によるイラストなど、ファンでなくとも感涙に咽び、足を止めてしまうようなものが目白押しだった。
全てはここから始まった。1997年発売のPS用ソフト『ファイナルファンタジーVII』 |
そして9月13日に発売される最新作『CRISIS CORE FINAL FANTASY VII』。こちらは77,777個限定の新型PSP本体同梱版 |
なかでも、一際、来場者の目を引いていたのが、ギャラリーの奥に設けられたアトリウムに置かれた『FFVII』第一の都市、"ミッドガル"を再現した模型。入り組んだ街並みの細部に至るまで作り込まれており、来場者を圧倒していた。
また、ゲーム史に燦然と輝くビッグタイトルのパーティとあってか、出席陣も超豪華。スクウェア・エニックス代表取締役社長の和田洋一氏は「『FFVII』はスクウェア・エニックスだけでなく、ゲーム業界にとって非常に大きな意味を持ったソフトであるという誇りを持っております。プレイステーション(以下PS)の登場でゲームの表現力が飛躍的に上がった時期に誕生した『FFVII』は、その後のゲームがどのように進化するのか、どのように深くなっていくのかを掲示した作品と言えるのではないかと。10周年にあたる今年は、この先のゲームをどのように進化させていくのかを提示しなければいけない年になります」と、揺るがぬ誇りと頼もしい決意を言葉にしてくれた。
続いて登壇したのは、発売時にはアメリカに滞在していたというソニー・コンピュータエンタテインメント代表取締役社長兼グループCEOの平井一夫氏。日本のファンが行列を成しているとの報道を現地で見て「これはすごいタイトルだ、と思いました。アメリカのRPGのマーケットを、『FFVII』で変えてやろうと決意し、ゲームではなく超大作映画を送り出すようなプロモーション、マーケティングを、社運を賭けて行ないました。結果、アメリカでも『FFVII』がPSをヒットさせる起爆剤になったのです。そういうこともあって、今でもタイトルのロゴを見ただけで武者震いがしています。10年前と同じように(来る9月13日に)『クライシスコア -FFVII-』がPSPで発売されることに感謝しております」と、興奮と期待を隠せない様子。
この日は、スクウェア・エニックスとサントリーの共同プロジェクト"FFVII POTION"の続報も届いた。すでに9月13日に発売されることが発表されている第1弾商品『FFVII 10th ANNIVERSARY POTION』に続き、今年の10月23日に『FFVII POTION キャラクター缶』(20万ケース限定)が、11月27日にはキャラクター缶とフィギュアをセットにした『FFVII POTION with TRADING ARTS Mini』(100万セット限定)の発売が明らかにされたのだ。
そして、一般公開に先駆けて行われた内覧レセプションパーティでは、終盤にとびっきりのサプライズゲスト、『CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII-』の主題歌『Why』を歌うアーティストの絢香が登場! 同曲を生で歌い上げ、パーティ列席者を魅了した。「『Why』は16歳のときに作った曲。(『クライシスコアFFVII』の主題歌になるというのを)この曲が待っていたんじゃないかなっていうくらい、映像と一緒に聴いたとき、涙が出そうになりました」と、自身の楽曲と『FF』との運命的な出会いを感慨深げに語り「いろんなところで心を込めて歌っていきたい」とステージを後にした。
誕生から10年経った今も、ユーザを魅了してやまない『FFVII』の世界。今後はどんな展開が待っているのだろうか。