ここでは実際にスキャンした画像を設定の違いごとに見ていこう。画像はすべて出力解像度4800dpiでスキャンしたものを掲載用にリサイズをしたものである。

自動色調整のON/OFFによるによる彩度の変化

●自動色調整ON/輪郭調整ON。若干彩度が高い印象を受ける

●自動色調整OFF/輪郭調整ON。彩度が自動色調整よりも抑えられ、より自然な印象を受ける

ごみ傷除去のON/OFFによる違い

ごみ傷除去OFF

●自動色調整OFF/輪郭調整ON/ごみ傷除去OFF。フラットベットスキャナにとっては厄介なごみの問題。きれいに掃除し取り払ったつもりでも意外と残っている

ごみ傷除去ON

●自動色調整OFF/輪郭調整ON/ごみ傷除去ON。目立ったごみは除去されているのがわかる

逆光補正と粒状感低減の設定による画像の違い

逆光補正、粒状感低減なし

●自動色調整OFF/輪郭調整ON/ごみ傷除去ON、でスキャン

逆光補正あり、粒状感低減なし

●自動色調整OFF/輪郭調整ON/ごみ傷除去ON/逆光補正 標準、に設定しスキャンした。暗い部分を無理に補正したために画像に粒子ノイズが出てきてしまっている

逆光補正、粒状感低減あり

●自動色調整OFF/輪郭調整ON/ごみ傷除去 強/逆光補正 標準/粒子感低減 標準、でスキャンすると目立っていたノイズも補正され自然な画像に補正できた

ブローニフィルムのスキャン

●自動色調整OFF/輪郭調整ON/ごみ傷除去 強、でブローニフィルム(6×7サイズ)をスキャン、細部にわたってかなりの高いクオリティで入力できた。ただし、データサイズが395.5MBにもなるのでPCにかなりのスペックが必要になる

手ごろな価格のフラットベッドスキャナであるにもかかわらず各種のスキャンニングを通してたいへん満足のいくクオリティでスキャンできたことは驚きだ。フィルムスキャンからOCR、ファイル管理までこなせる点はとてもコストパフォーマンスがよいと感じた。機能や画質もDTPや出版関係などプロの現場でもある程度の作業が可能であり、またフィルムのデジタル入力を望む銀塩派のカメラマンにも満足のいく一台ではないだろうか。