19日、幕張メッセにて開催された「C3×HOBBY キャラホビ2007」にて、ステージイベント「機動戦士ガンダム00 SPECIAL MISSION」が行われた。これは10月6日からMBS・TBS系で放送開始予定の新作テレビアニメーション『機動戦士ガンダム00』のキャストを発表するもの。

キャラホビ2007のメインステージで行われた「機動戦士ガンダム00 SPECIAL MISSION」。男女を問わず2日目のイベントのなかでも最も高い注目を集めていた

まずステージには、作中でガンダムマイスターと呼ばれる4人のガンダムパイロット、宮野真守(『DEATH NOTE』夜神月役など)、三木眞一郎(『頭文字D』藤原拓海役など)、吉野裕行さん(『結界師』墨村良守役など)、神谷浩史さん(『ハチミツとクローバー』竹本祐太役など)が登場。それぞれの名前が発表された瞬間には、会場からは割れんばかりの声援――とくに女性ファンからの熱い声援が送られた。近年大ヒットを記録した『機動戦士ガンダムSEED』シリーズに引き続き、『機動戦士ガンダム00』が男性だけでなく、女性ファンからも多大な注目が寄せられていることがうかがえる。

左からアレルヤ・ハプティズム役の吉野裕行、刹那・F・セイエイ役の宮野真守、ロックオン・ストラトス役の三木眞一郎、ティエリア・アーデ役の神谷浩史

脇を固める声優陣や監督も合わせ、壇上には総勢15名が顔を揃え、ガンダムシリーズの最新作という大舞台に臨む心境が語られた。ステージの最後には『ガンダム00』でナレーションを務める古谷徹さんが登場。初代『機動戦士ガンダム』で主人公アムロ役を演じた古谷さんは、28年にも及ぶシリーズの歴史を受け継いでいきたいと語るとともに「ファーストを超えてみせる!」と初代ガンダム越えを目標に挙げ、会場を大いに盛り上げていた。

ステージには水島精二監督も駆けつけた。「じっくり選ばせていただいて、本当に心の底からいいキャスティングになったと思います」

新たなガンダムパイロットに熱いエールを送る古谷徹(右端)。「生半可な覚悟ではなく、自分の過去の人気やキャラクターは忘れて今回の役に挑んでいただきたい。はっきり言ってガンダムに出ると声優人生が変わります」

記事では発表会でのコメントを中心に掲載する。

宮野真守(刹那・F・セイエイ役)
「事務所の人にまず無言で握手をされてから『ガンダム決まったよ』と言われて喜んだのを覚えています。刹那はクールで無口な役なので内に秘めた感情を表現できればと思います。ガンダムシリーズに関わらせていただく責任を感じながらも、重圧に負けないように主人公として最後までみんなを引っ張っていける存在になりたいと思います」

三木眞一郎(ロックオン・ストラトス役)
「ガンダムに乗る声優では最年長ではないかと。こんなおじさんがやっていいものかと思いつつ、今回若い人たちと一緒にがんばりたいと思います。ストラトスですから車好きにはたまらない名前なんです。ガンダムという名前を汚さないように、できる限りのことをしていきたいと思います」

吉野裕行(アレルヤ・ハプティズム役)
「ガンダムはやっぱりガンダムなので光栄です。背の高い役はあまり自分になくて、第一印象は目付きが怖かったんですけど、優しい人らしいです。こういう作品に携われるのは役者としてありがたいと思います。最後まで見届けていただいたらありがたいです」

神谷浩史(ティエリア・アーデ役)
「夢のようです。みなさん知ってらっしゃる方ばかりなのでやりやすいし、うれしいです。いままさに夢の舞台に立っているんだと思っています。これを夢で終わらせないためにもティエリアという役を最後まで丁寧に演じていけたらなと思っております」

本名陽子(スメラギ・李・ノリエガ役)
「ノリエガは戦術予報士で、いつもお酒を飲んでいる設定らしく、自分にも通じるところがあると思って親しみを覚えています。自分自身も思い切りやっていきたいなと思います」

真堂圭(王留美役)
「ガンダムは以前から見ていた作品なので決まったのは本当にうれしいことでした。王留美はセレブらしいので、自分なりのセレブを出していけたらなと思います。参加できる喜びを王留美にぶつけていきたいと思います」

高垣彩陽(フェルト・グレイス役)
「憧れていたガンダムに関われて夢のようで、こうして立っていることも信じられません。14歳という最年少のキャラクターが、戦いのなかでどう生きていきていくのかしっかり演じさせていただきたいと思います」

佐藤有世(クリスティナ・シエラ役)
「ガンダムマニアの兄の夢でもあった作品に出演することができて本当にうれしいです。クリスティナはかわいらしくておしとやかなんですけど、注意するところは注意するという役なので一所懸命しっかりした部分を演じていきたいと思います」

中村悠一(グラハム・エーカー役)
「グラハムは見た目が優男風ですがそんなことはなく、芯が強くて意外と努力家だったりと、今後ほかのキャラクターとどう絡んでいくかがすごい楽しみです。グラハムがガンダムに対してどう戦っていくのかもファンのみなさんには注目していただきたいと思います」

浜田賢二(パトリック・コーラサワー役)
「ガンダムは僕が小学生のときの作品なんですが、ガンダムはいまも新しいものがどんどんできていて、そういう作品に参加することには怖い部分もあります。パトリックはかわいいとかわいそうを足したような役なので、僕もできあがりが楽しみです」

恒松あゆみ(マリナ・イスマイール役)
「電話を受けて結果をいただいたときにはものすごい奇声を発してしまいました。ガンダムという誰でも知っているタイトルに関われるのは本当に光栄だなと思っています。マリナは王女様でまだちょっとしか出ていないんですが、今後がとても楽しみです」

入野自由(沙慈・クロスロード役)
「沙慈は日本人の学生で、斎藤さん演じるルイスに振り回される感じです。ガンダムという名前を聞いただけでわかる作品に出られるというのはすごくうれしいです。不安に負けないようにがんばっていきたいと思います」

斎藤千和(ルイス・ハレヴィ役)
「今回これだけ沢山の方がキャストもわからないのに来てくださっているのがすごくありがたくて、がんばろうと思いました。留学生のルイスは普通の女の子なので、ご覧になる方に一番近いと思います。ラブコメ要員として活躍できるか楽しみにしています」

我妻正崇(リヒテンダール・ツエーリ役)
「リヒテンダールはガンダムの乗る戦艦のオペレーターでムードメーカー的な性格です。第1話はいい緊張感があって、あっと言う間の収録でした。幼いころから見てきた作品なので、ひとつの作品としてとにかく自分のできる精一杯をぶつけていきたいと思います」

古谷徹(ナレーション)
「アムロの声優としては、ほかのガンダムシリーズに出演してはいけないと思っていまして、一度はお断りしました。ところが『ナレーションでは?』と言われまして、キャラクターじゃないからファーストのファンも許してくれるのではないかと思いました。それと『ガンダムSEED』でライバルの池田秀一が先に出てしまいました(会場笑)。でも彼が『SEED』でデュランダルをやってもシャアはシャアです。そこで僕も納得したといういきさつです。今回僕はファーストのメンバーとして歴史を伝えるべくバックアップしていきたいと思っています。ガンダムは特別な作品です。関わってきた人たちの熱い思いが歴史を紡いでいます。みなさんには死ぬ気で挑んでいただきたい。そしてそれだけの大ヒットをしましょう。まず大きな奇跡を起こしたいと思います。それは、ファーストを超えてみせる! みなさん声援よろしくお願いします」

水島精二監督
「僕は自分の作品を作るときには人と人との絆を作品のなかで描いていけたらなと思っています。(物語の舞台が西暦2307年なのは)そんなに大きな理由じゃなくて、どれぐらいの未来がいいかという相談をしたときに設定協力の岡部いさくさんから『300年後だったら何をやっても大丈夫』と言われたのが理由です。僕自身ファーストガンダムを見たことが業界に入るきっかけになった人間ですので、この作品に関われるのはうれしいことです。本当に大変な役を受けてしまった思いがありますけど、ガンダムという名前を汚さないようにしたいですし、新しいガンダムを作りたい気持ちもあります。両方をしっかり持ってスタッフ一同作品を作っていきたいと思いますので、みなさん応援よろしくお願いします」

前列左から吉野裕行、宮野真守、水島精二監督、三木眞一郎、神谷浩史。中列左から高垣彩陽(フェルト・グレイス役)、古谷徹(ナレーション)、真堂圭(王留美役)、本名陽子(スメラギ・李・ノリエガ役)、入野自由(沙慈・クロスロード役)、斎藤千和(ルイス・ハレヴィ役)。後列左から我妻正崇(リヒテンダール・ツエーリ役)、佐藤有世(クリスティナ・シエラ役)、恒松あゆみ(マリナ・イスマイール役)、中村悠一(グラハム・エーカー役)、浜田賢二(パトリック・コーラサワー役)