「食」に関する情報サイト「ぐるなび」を運営するぐるなびは29日、おサイフケータイを使った新サービス「ぐるなびタッチ」を発表した。ぐるなび加盟店に専用機器を設置し、ユーザーに各店の来店情報や特典を提供する販売促進・支援サービスを行う。9月3日よりサービスを開始する。
店舗に設置する機器「ぐるなびタッチ」(サービス名と同名)に、FeliCa対応の携帯電話「おサイフケータイ」(NTTドコモに限り902i/702iシリーズ以降対応)をかざすだけで来店スタンプやクーポンなどの特典を受けられるサービス。事前のダウンロードや登録は不要で、携帯電話をかざすだけの簡単な操作が特徴。
来店客の携帯電話をぐるなびタッチにかざすと、確認の画面が表示された後、店舗別のサイトに自動的に接続され、店舗情報や特典情報、来店履歴などを得ることができる。来店客は携帯電話の端末IDで管理されているため、ログイン操作も不要。
店舗に設置する機器(ぐるなびタッチ)は、2枚のアクリル板と機器本体だけのシンプルな設計で、アクリル板の間に「フェイス(POP)」をはさめるようになっている。フェイス(POP)は店舗の雰囲気やイベント、セールなど様々なシーンに合わせて自由に選択することができる。
店舗は、端末IDごとの来店回数の確認が可能なため、リピーター、新規来店者の動向を知ることができる。来店客は会員登録なしで利用できるため、ぐるなびタッチの利用自体では来店回数以外の顧客属性は得られないが、別途アンケートを行うなどの方法での属性取得を考えているという。
利用を促進するためのキャンペーンとして、携帯電話で撮影した顔写真を送ると似顔絵に変換されるサービスを先着1万人の利用者に対して提供する。ぐるなびタッチ利用時に表示されるサイト上で告知する。
ぐるなび代表取締役社長の久保征一郎氏は、「ぐるなびを見て一度来店したユーザーに、リピーターになっていただく仕組みはないか? と考え始めたのがきっかけ。QRコード、ICカード、電子マネーなどを試したがFeliCaの利便性に確信を得た。ぐるなびタッチは4、5年の思考が実ったサービス。」と振り返る。また、同サービスを「ユーザーが持っているケータイ(おサイフケータイ)をスタンプカードにし、消費者の新しい行動を喚起するしくみ」と位置付けた。第一段階の目標として、ぐるなび加盟店約1万店に導入したいと語る。