スピードに魅せられた走り屋たちの激しいカーバトルが繰り広げられるカーアクション映画『スピードマスター』のプレミアイベントが都内で行われ、主演の中村俊介、内田朝陽、鮎貝健、蒲生麻由らが出席した。

前列左から、鮎貝健、蒲生麻由、中村俊介、須賀大観監督

かつては最速無敵を誇ったが、あるカーバトルで友人を失ってから車に乗ることをやめた走り屋の颯人(中村)が、まひろ(北乃きい)という少女との出会いによって、再びバトルの世界へ足を踏み入れることに。そして、まひろとの約束を守るために無謀なレースに挑戦する颯人の運命は……? 颯人がステアリングを握るのは、ロータリーエンジンを搭載したマツダRX-7FC3S(1985年発売)。また、颯人にバトルを仕掛ける勇弥(内田)の愛車はRX-7FD3S(1991年発売)。このRX-7同士の対決が、最大の見どころとなる。レースシーンは、実写と最先端技術を駆使したVFXの融合により、リアルに映像化されるという。

「颯人は無口で心に傷を持つ男。まひろとの出会いで少しずつ彼の中で変化が起きてきます」(中村)

「勇弥はとにかく嫌な奴。その嫌な部分が面白い作品を作り上げるエッセンスの一つになれば」(内田)

劇中で使用された「RX-7FC3S」(写真左)と「RX-7FD3S」

また、有名チューナップカーショップ店長・井上憲一氏を監修者に迎え、車種選定や車両製作に力を入れたという。井上氏は幾度となく思考を重ねた結果、熱狂的なロータリーエンジンマニアに支持され続けるRX-7をメインに押し出すことを決定。性能の劣るマシンが、高性能マシンをぶっちぎるストーリーをブレさせないため、FCとFDの新旧対決を前面に打ち出した。また、RX-7のほかにも、走り屋にはお馴染みの180SX(日産)、FAIRLADYZ32(日産)も登場し、バトルを盛り上げる。NOS(ナイトラス・オキサイド・システム)による爆音や加速、限界ギリギリのドリフト、臨場感溢れるシークエンスなど、カーマニアにはたまらない要素が詰まっているという。

男まさりのドライビングテクニックを見せる大道寺リオ(蒲生)が乗るFAIRLADYZ32(写真左)と、謎のドライバー・ブライザッハ・グートマン(鮎貝)が乗る180SX(RPS13)

イベントでは、主題歌を担当したm.o.v.e feat.8-BALLのライブも行われ、現在発売中の『SPEED MASTER』を熱唱

『ブリスター!』(2000年)、『最終兵器彼女』(2006年)などでエッジの効いた作品作りに定評がある須賀監督。「今までにない車映画を目指しました」と完成度にも自信を見せる

スポーツカー好きで、過去には仕事としてトラックの運転手を経験したことがあるという中村。そのドライビングテクニックとセンスが劇中で生かされ、『ワイルドスピード』(2001年)や『頭文字D THE MOVIE』(2005年)を超える一作となるか、注目される。

同作は8月25日より池袋シネマ・ロサほかで全国ロードショー。