フィンランドNokiaと米Microsoftは23日(現地時間)、既存の提携を拡大し、Nokiaの一部端末でMicrosoftの「Windows Live」をダウンロード提供することを発表した。当初、欧州をはじめとした11カ国で無料トライアルサービスとして提供、その後、有料サービスにする予定という。

2社が提供するのは、Nokiaの携帯電話向けプラットフォーム「S60」向けに設計したWindows Liveサービス。ユーザーは対応携帯電話より、「Windows Live Hotmail」「Windows Live Messenger」「Windows Live Contacts」「Windows Live Spaces」のLiveアプリケーションに直接アクセスできる。標準のWebサービスプロトコルを利用することで、共通の顧客がPCと携帯電話の両方からシームレスにアドレス帳、電子メール、IM、音声通話、テキストメッセージング、カメラ、ブラウザなどのアプリケーションにアクセスできるという。

対応する携帯電話は、「Nokia N73」「Nokia N76」「Nokia N80 Internet Edition」「Nokia N93i」「Nokia N95」で、ユーザーは[Download!]ボタンよりダウンロードが可能。

このサービスが利用できる国は、英国、フランス、ドイツなど欧州9カ国とサウジアラビア、アラブ首長国連邦の合計11カ国。当初トライアルサービスとして無料で提供し、その後、一部市場で有料サービスとして提供する予定という。

2社は来年には、Windows Liveを「Series 40」にも対応させる計画で、提供国も拡大するという。

Nokiaはすでに、Microsoftの検索サービス「Live Search for Mobile」を自社端末の検索アプリケーション「Nokia Mobile Search」で提供しており、今回のWindows Live提供はこの提携を拡大するもの。2社によると、来年にはLive Search for MobileをSeries 40にも対応させるという。

Microsoftは携帯電話向けOS「Windows Mobile」でNokiaと競合しているが、携帯電話によるWebの利用が世界的に増えつつあることを受け、モバイル向けサービスを強化する狙い。ライバルの米Google、米Yahoo!らもモバイル分野への進出を図っている。