シャープは冷凍冷蔵庫の新モデル「SJ-HD50P」「SJ-HD46P」を発表した。発売は9月10日を予定しており、価格はオープン。推定市場価格はSJ-HD50Pが24万円前後、SJ-HD46Pが22万円前後。

501Lモデルの「SJ-HD50P」と463Lモデルの「SJ-HD46P」

SJ-HD50Pは501L、SJ-HD46Pは463Lの定格内容積を持つフレンチドアタイプの冷凍冷蔵庫。同社の冷凍冷蔵庫ならではの「愛情ホット庫」も装備される(25L)。また、発表会の会場には展示されていなかったが、同時に片開きタイプの「SJ-HL42P」も発表されている。こちらは、左右どちらでも開けられる「どっちもドア」を採用した片開きタイプの冷凍冷蔵庫で、容量は415L。25Lの愛情ホット庫も装備されている。発売は2モデルよりも少し遅れて9月末前後を予定している。

9月末ごろに発売が予定されている片開きタイプの「SJ-HL42P」

新モデルの最大の特徴となっているのが、一般的なファン式を採用していない点。ファン式の場合、冷風が直接食品に当たるため、食品が乾燥する、冷気の吹き出し口のそばの温度は低いが、ドア付近は高くなるという問題点があった。今回採用された新方式は「新・冷気流テクノロジー」と名付けられており、輻射冷却と保湿冷却を組み合わせたもの。冷蔵室の庫内背面には「うるおいクールパネル」と呼ばれる冷却と保湿のためのパネルが設置されている。このうるおいクールパネルは-5°Cの表面温度をもち、庫内を均一に冷やすと同時に、パネル表面が金属の上に特殊な樹脂が加工されたものとなっており、そこに、外気からの水分をため込み、庫内の湿度を一定に保つ。

また、輻射冷却を採用しているため、ファンの吹き出し口などがないフラットな庫内を実現。スペースの有効利用が可能だ。さらに、うるおいクールパネルは鏡面仕上げされており、天井に配置されているLEDランプとの組み合わせで、庫内の視認性も高くなっている。なお、冷蔵室は、ドアを長時間空けたときなどに対応するために、補助的にファン式の冷却も可能なようにもなっているが、冷気は背面パネルと天面パネルの間にあるスリットからゆっくりと天井を伝って流れるため、食品への影響は少ないそうだ(最近のエアコンの気流コントロールに近い)。輻射冷却式は、冷蔵室だけでなく野菜室にも採用。こちらは背面パネルではなく(引き出し式なので)、天面パネルにより冷却される。

冷凍室や、愛情ホット庫は、従来どおりのFAN式を採用。冷凍室は、素早い冷凍を行うためで、愛情ホット庫は、63°Cから-17°Cという幅広い温度に対応するため。

さらに、デザインにもリビングと一体化したキッチンにマッチするように、インテリア性も考慮されており、ステンレス/木目/人造大理石の3種類のフロントパネルを選択できるようになっている。

冷蔵室背面の「HYBRID cooling system」とかかれた部分が「うるおいクールパネル」

「うるおいクールパネル」の表面に触って、湿度がどのくらいため込まれているか確認できる

冷蔵庫のさまざまな機能は、フロントの液晶パネルから設定可能

「愛情ホット庫」と冷蔵室には、普通のファン式を採用(写真は「愛情ホット庫」)

冷気の排出口などがなくフラットな庫内を実現

新開発された断熱材の採用により、非常に薄い壁面