Adobe Systemsは21日(米国時間)、マルチメディア再生ソフト「Adobe Flash Player 9」のアップデートを発表した。Moviestarというコード名を持つアップデートは、新たにビデオコーデック「H.264」とオーディオコーデック「HE-AAC」をサポートするなど、動画再生能力の向上が図られている。アップデートのβ版は、近日中にAdobe Labsで公開される予定。

Moviestarのリリースにより、Flash Player 9はビデオコーデックとしてH.264(MPEG-4 AVC)をサポートする。H.264は圧縮効率に優れ、次世代DVD規格のBlu-RayおよびHD DVDに採用されているほか、日本では移動体端末向け地上デジタル放送(ワンセグ)などにも活用されている。高圧縮率のオーディオコーデックHE-AAC(High-Efficiency Advanced Audio Coding)をあわせてサポートすることにより、YouTubeなどFLASHベースの動画サイトにおける高画質/高音質化ニーズに応える。

Moviestarには、グラフィックチップの機能を利用した最適化(ハードウェアアクセラレーション)や、フルスクリーン再生に備えたマルチコアプロセッサへの対応も盛り込まれている。Moviestarの正式リリースは、今秋が予定されている。