松下電器産業は、フルハイビジョンプラズマテレビ2シリーズ6機種、フルハイビジョン液晶テレビ1機種を発表した。発売は9月1日。価格はすべてオープン。推定市場価格は、プラズマテレビ「PZ750」シリーズの「TH-65PZ750SK」が99万円前後、「TH-58PZ750SK」が70万円前後、「TH-50PZ750SK」が53万円前後、「TH-42PZ750SK」が43万円前後、プラズマテレビ「PZ70」シリーズの「TH-50PZ70」が45万円前後、「TH-42PZ70」が35万円前後、液晶テレビ「TH-37LZ75」が30万円前後。
新パネルを搭載、使いやすさを追求した「PZ750」シリーズと「PZ70」シリーズ
PZ750シリーズは、VIERAの最上位シリーズのプラズマフルハイビジョンテレビ。42V型~65型の4機種がラインナップされる。一方のベーシックグレードとなるPZ70シリーズは、42V型/50V型の2機種がラインナップされる。
どちらのシリーズも、搭載パネルは、新開発された「新フルハイビジョンPEAKSパネル」。同パネルは、予備放電を精密にコントロールすることで黒を引き立たせるほか、「低反射クリアパネル」の採用により、映り込みが減少し、明るい室内でもくっきりとした映像を実現したという。コントラスト比は10,000:1の高水準。また、プラズマならではの動画解像度の高さはさらに向上し、900本以上となった。
映像エンジンも「新フルハイビジョンPEAKSドライバー」「新フルハイビジョンPEAKSプロセッサー」に刷新され、各色最大16bitの色深度を実現、自然な色合いと、鮮やかすぎない落ち着いた質感を表現可能になった。
また、PZ-750シリーズでは、最上位グレードということもあり、音質面でも改良が加えられている。従来のPZ700シリーズでは2Wayだったスピーカーは、3Wayに変更。とくに、ウーファー部分には、スピーカーボックス内にカーボン素材を使用した「ナノベースヘキサイター」を装備。これにはスピーカーの振動の際に負荷となるボックス内の空気分子を吸脱着する働きがあり、スピーカーボックスの容量を、約1.4倍にしたのと同じ効果が発生しているとのことだ。もちろん、スピーカーのコーンには竹素材を採用している。PZ750シリーズは、搭載しているスピーカーのみでサラウンド再生を可能にする「アドバンスドサラウンドシステム」も搭載する。
新シリーズでは、9月1日からスタートする「アクトビラ」でのビデオ配信サービスにも対応。中でも、PZ-750では、ハイビジョン映像の配信である「アクトビラ・フル」の映像を、全画面のハイビジョンで映し出すことが可能となっている。これは、新フルハイビジョンPEAKSプロセッサーの搭載するH.264の高画質デコード機能によるもの。なお、PZ70シリーズは「アクトビラベーシック」にのみ対応する。
VIERAシリーズでは、フロント部分にSDメモリーカードスロットを装備しており、ここに、デジタルカメラで撮影した写真の入ったSDメモリーカード(DCF準拠)などを入れて再生させることが可能だ。また、PZ750シリーズでは、AVCHD規格のビデオカメラで撮影した動画の再生にも対応している。同社では、これらの機能を総称して「ビエラにリンク!」と呼んでいる。つまり、DIGAシリーズのレコーダーや一部のシアターシステムなどをHDMIケーブルで接続してコントロールするのが「VIERA Link」で、SDメモリーカードスロットや、ネットワークなど、HDMIケーブル以外で他の機器と連携させる機構が「ビエラにリンク!」ということになる(ちなみに、今回発表されたVIERAに搭載されているHDMI端子は、最新1.3aに対応。同社のHDMI 1.3a対応は、今年の4月に発表されたPZ700シリーズなどより)。
液晶テレビにも37V型フルハイビジョンモデルを追加
従来、同社では、32V型までのサイズのテレビは液晶で、37V型以上のサイズの大型テレビはプラズマで、というラインナップ構成だった。今回発表されたTH-37LZ75は、同社としては初めての37V型の液晶テレビで、さらに液晶テレビとしては初めてとなるフルハイビジョンモデルということになる。なお、今後、37V型は、プラズマのハイビジョンモデルと、液晶のフルハイビジョンモデルというように、両方式のモデルを出していくとのことだ。
使用しているパネルはIPSαパネル。120Hz駆動の「Wスピード」の採用で、液晶テレビでありながら、動画解像度は600本以上となっている。機能面では、プラズマのPZ70シリーズと、ほぼ同じ。