ソフトバンクの孫正義社長 |
ソフトバンクは8日、2007年度第1四半期(2007年4月-6月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比の1,688億円増となる6,630億円、営業利益は同243億円増の787億円、当期純利益は同237億円増の251億円で、増収増益だった。
伸び率では、売上高は前年同期比34.2%増、営業利益は同44.9%増、純利益は同17.7倍でそれぞれ大幅増となるが、前年同期(2006年4月-6月)のうち2006年4月はソフトバンクモバイルが連結の業績に含まれておらず、携帯電話事業は前年の2カ月分と今年の3カ月分を比べる格好となっているため、特に伸びが大きくなった。同事業の売上高は前年同期比68.5%増の3,916億6,800万円、営業利益は同59.5%増の435億2,800万円。
ソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏は、同四半期を通じた携帯電話事業の純増契約数は計約53万件に上り、NTTドコモの約24万件、KDDIの約52万件を抜いてトップに立ったことを強調。また、純増契約数では5月から7月まで3カ月連続で首位となっているが、特に直近の7月は純増シェア(イー・モバイル除く)が45%に達し、これはJ-フォン時代、ボーダフォン時代を含めても最高の記録という。
前期末(3月末)時点で2万9,404局だった基地局数は同四半期末に3万9,022局と1万局近く増やし、8月1日には今年度上半期中の目標だった4万6,000局を達成。四半期の解約率も3G契約においては1.07%と、ボーダフォン買収以来最低の水準とした。
その他の事業でも、Yahoo BB!などが含まれるブロードバンド・インフラ事業で営業利益が前年同期比58.2%増の86億6,500万円、ヤフーなどが含まれるインターネット・カルチャー事業で営業利益が同25.5%増の271億4,800万円など好調。ソフトバンクテレコムの固定通信事業は、売上高は同2.0%増の904億8,600万円、営業損失1億1,100万円の赤字だったが、「おとくライン」の法人契約数を着実に積み重ねているとし、事業としては危なげない推移を示しているとした。