米Appleは8月7日(現地時間)、同日に米カリフォルニア州クパチーノにある本社で開催されたプレスイベントで同社ソフトウェア製品の最新版となる「iLife ’08」「iWork ’08」を発表した。またオンラインサービスの「.Mac」ではストレージスペースが10GBへと拡張されており、iWebや.Mac Mailの保存容量が増えたことでさらに用途が広がった。

価格はiLife ’08とiWork ’08がそれぞれ79ドルとなっており、.Macが年間サブスクリプションベースで99.95ドル、5ユーザーまで接続可能なファミリーパックが179.95ドルとなる。なお、.Macのストレージ容量は年間49.95ドルの料金で10GBのスペースを追加できる。

Appleのオンラインストア(日本)でもすでに販売が行われ、購入できるようになっている。iLife ’08、iWork ’08とも価格9,800円(ファミリーパックは11,800円)。.Mac(パッケージ版)が価格9,800円で、ファミリーパック(パッケージ版)が18,800円となっている。

iLife '08

iLife '08パッケージ

久々のメジャーバージョンアップとなるAppleの主力アプリケーションスイート製品の新版では、iPhoto '08とiMovie '08で特に機能強化が行われている。iPhotoでは新たに写真とイベントの紐付けが可能となり、写真を選択することでそれが意味するイベント情報を簡単に引き出せるほか、イベント情報を基に関連写真をまとめて引き出したり、重要度に応じて普段は閲覧の必要ない写真群を隠したりと、さまざまなアクションを実行できる。

iMovieでは操作性を改善し、新たにAVCHDフォーマットのインポートをサポートした。iPodやiPhone、Apple TVで閲覧可能な形で動画ファイルを簡単にエクスポートできるうえ、YouTubeへの投稿も行える。このほかiWebでのGoogle Mapの組み込みサポート、.Macとの連携でフォトアルバムの構成など、Web関連の機能強化も行われている。

iPhoto '08

iMovie '08

GarageBand '08

iWeb '08

iWork '08

iWork '08パッケージ

新バージョンでの特徴は従来のPagesとKeynoteに加え、新たに「Numbers」と呼ばれる表計算機能が加わったことが挙げられる。Pagesのワードプロセッサ機能とKeynoteのプレゼンテーション作成機能と組み合わせることで、iWorkのMicrosoft Office的な作業が可能となった。

Numbersでは標準的なセルを使った表計算機能に加え、2Dや3Dの視覚的なグラフ作成、写真の埋め込みなど、帳票作成やプレゼンテーション資料作成に効果的な基本機能を持つ。Excelファイルのインポート/エクスポートも可能で、同ソフトウェアを持つユーザーとのデータ交換ができる。

Pages ’08

Keynote ’08

Numbers ’08

.Mac

.Macパッケージ

通常パックで10GB、ファミリーパックで20GBのストレージ容量が標準で提供されるようになり、従来比10倍の保存スペースへと一気に拡張された。これにより、オンライン上での写真や動画の共有が容易となり、iLife '08との連携が強化されている。また前述のように、追加の年間サブスクリプション料金を支払うことで、ストレージ容量をさらに10GB拡張できるようになっている。

iLife '08との連携が強化され、写真や動画の共有が容易となっている