レノボ(聯想集団)はこのほど、「新農村戦略」を発表、同時に新シリーズとなる「農村向けPC」をリリースした。農村部市場で圧倒的シェアを獲得し、10万の村落、300万以上の農民をカバーすることを狙いとしている。今後同社は、1,500以上の県鎮村で2000カ所以上のサービスステーションを設置、農村部のユーザーにトレーニングを実施していく。
今回リリースした農村向けPCには全てAMD製のCPUを搭載する。さらに同PCには、農村部ユーザー専用のソフト「聯想致富通」がインストールされている。同ソフトは農業情報、専門知識、トレーニングリソースなどをパッケージングしたもので、農業百科全書、農作物市況検索機能など、実用性の高いコンテンツを収録している。
聯想集団の高級副総裁兼大中華区総裁である陳紹鵬氏は、「聯想における『夢実現計画』の第2段階の目標として、今後3年以内に聯想の情報技術製品を中国10万の村落に持ち込む。300万の農家に、より安価な情報技術製品を使ってもらうのが我々の夢だ」と語った。
2004年8月2日、聯想集団の「夢実現計画」がスタートした。同社はこの計画において、農村部と都市部の間に存在していた情報化の格差を解消するため、農村部向けの製品・ソリューション開発に力を注いできた。同計画の実施後、聯想はPC「家悦」シリーズをリリースしただけでなく、宣伝活動にも注力してきた。その結果、中国の農村部で聯想ブランドのPCを使用している農家は、すでに400万世帯に達しているという。農村部市場では、聯想がすでに圧倒的なシェアを獲得している模様だ。
同社の新農村戦略の将来性について、陳氏は、「国の新農村戦略は農村部情報化プロセスにかつてない機会をもたらした。今後5-10年で、広大な農村地区に1,000万台規模の市場が生まれるだろう。この巨大な市場機会に向き合うべく、当社はブランド力と市場への影響力を発揮、各方面の資源を集め、PC産業発展のけん引役を果たしていく」とその意気込みを示した。