6月末に米国で発売された多機能携帯電話「iPhone」向けに、ターミナルソフト「mobileterminal」が公開された。開発プロジェクトのWebサイトでは、GPLv2のもと公開されるソースコードのほか、iPhoneで実行可能なバイナリパッケージが提供されている。
mobileterminalは、Objective-Cで記述されたiPhone用ターミナルソフト。Webサイトで公開中のスクリーンショットからは、ルート( / )以下にApplicationsやSystemなどのサブディレクトリが配された、iPhoneのディレクトリ構造を読み取ることができる。ソースコードからは、/bin/loginを経由し/bin/shをシェルとして起動することが読み取れるほか、プロンプトに「sh-3.2」と表示されていることから、シェルはMac OS X 10.4標準のbash(v2.0.5b)とは異なると判断できる。Webサイトには、mobileterminalを実行中の様子を撮影したビデオも公開されている。
サードパーティーによるiPhone用アプリケーションの開発は、SafariベースのいわゆるWebアプリケーションのみ想定されてきたが、7月以降iPhoneネイティブの機能を利用したアプリケーションも公開され始めた。Appleが対策を講じるかどうかは不明だが、現状のまま推移すればエミュレータなど"勝手アプリ"が増える可能性は高い。