松下電器産業は、「エアリッチ」シリーズの空気清浄器「F-PXC50」、加湿空気清浄器「F-VXC30」、ハイブリッド加湿器の「FE-KXC05」「FE-KXC07」を発表した。発売は9月1日。価格はオープンで、推定市場価格はF-PXC50が4万5,000円前後、F-VXC30が4万円前後、FE-KXC05が2万5,000円前後、FE-KXC07が2万8,000円前後。
同社の空気清浄器や加湿器は、nanoeシステムの搭載で知られている。nanoeシステムは、簡単にいうと水に高電圧をかけて細かな帯電した粒子を発生させ、それを空気中に放出することでカビ菌やウィルスなどの活動を抑制し、ニオイなどの除去も行うというものだ。nanoeはカーテンやカーペットなどの布の繊維に染み込んだ臭いにも効果があるという。なおnanoeシステムに使用される水分は、空気中からペルチェ素子による結露として供給されるため、補給の必要はない。
昨年モデルまでは、空気清浄器と加湿器に、このnanoeシステムが搭載されていたが、2007年モデルからは加湿空気清浄器にも搭載されるようになった。
ハウスダストの溜まりやすい床上付近を強力に集塵する「気流ロボット」搭載空気清浄器
空気清浄器のF-PXC50の最大の特徴となっているのが「気流ロボット」の搭載。本体にハウスダストセンサーと臭いセンサーが搭載されており、状況にあった気流を作り出す。ハウスダストが発見された場合には、上のルーバーが前方斜め60°に開いてキレイな空気を送り出すと同時に、下のルーバーが開いて吸気する。これにより、上から下へ向かう空気の流れを作り出し、一気にハウスダストを吸い込む。床付近のハウスダストの吸塵量は、従来モデルの2倍に向上した。臭いが検知された場合には、上のルーバーは90°まで開き、キレイな空気を送り出す。このとき下のルーバーは閉じたままで、本体のサイドから吸気する。これにより、部屋全体にひろがる臭いを効率的に吸収することが可能となっている。
また、本体内の風路を見直した結果、フィルターの中心部に空気を集中させず、全体を通るようになったため、フィルターの寿命が約10年にまで伸ばされている。風量は最大5.1m3/分で、約24畳までの広さに対応可能だ。
「新イオン除菌ユニット」でタンクの水を清潔に保つ加湿空気清浄器と加湿器
加湿空気清浄器と加湿空気清浄器では、「新イオン除菌ユニット」の搭載が大きなポイント。もともと同社の加湿器/加湿空気清浄器では吸水性のない多孔質の鉱物をフィルターとして利用しており、雑菌の発生は少ない。また、従来から、亜鉛と銅という2種類の金属の電位差によって、タンク内での雑菌の発生を抑えるシステムも搭載されていた。しかし、加湿器や加湿空気清浄器の水タンクは、常に水を入れっぱなしにしておくところだ。そこで開発されたのが新イオン除菌ユニット。亜鉛/銅/炭素の微粒子をペースト状にしたもので、自由な形状に加工が可能な上、さまざまなものに塗ることが可能だ。微粒子であるため、水や微生物に接する面積が増え、従来の金属板を使用した除菌ユニットに比べて、除菌効果は約2倍になったとのことだ。この技術は、松下エコシステムズにより開発されたもの。
また、昨年モデルと同様に、フィルターは4シーズン(1シーズンの稼働期間を6か月とした場合)の長寿命。
なお昨年モデルの加湿器では、加湿能力500ml/hのモデルのみがラインナップされていたが、2007年は加湿能力500ml/hのFE-KXC05と700ml/hのFE-KXC07の2機種がラインナップされる。加湿空気清浄器のF-VXC30は最大500ml/hの加湿能力だ。また、F-VXC30の空気清浄時の風量は最大3.0m3/分。