新垣結衣の初主演が話題となっている映画『恋するマドリ』の完成披露試写会が2日、都内で開かれた。同時に行われた舞台挨拶には、新垣結衣と『バベル』でアカデミー助演女優賞にノミネートされた菊地凛子、大九明子監督が登場した。

舞台挨拶に登場した大九監督、新垣結衣、菊地凛子(写真左から)

本作品は、都会で暮らす男女3人が"引越し"をきっかけに偶然出会い、やがて新たな自分を発見していく爽やかで切ないラブストーリー。物語は美大生のユイ(新垣結衣)が姉との些細なケンカを契機に、初めての一人暮らしを開始するところから始まる。ユイは忘れ物をきっかけに、元々住んでいた部屋に引っ越してきたアツコ(菊地凛子)と出会う。アツコはユイが引っ越してきた部屋の元住人で、ユイはアツコを憧れの存在として見るようになる。また、ユイは、自分の部屋の真上に住んでいるタカシ(松田龍平)と知り合い、やがて恋心を抱いていく。しかし、アツコとタカシが実は元恋人同士で、互いに未練を残していることを知ったユイは……。

エンディングで流れる曲は新垣結衣の歌手デビュー第一弾として、注目されている。また、インテリアショップ「Francfranc」の15周年記念作品として企画されており、作品中に出てくるFrancfrancの家具や雑貨も見所だ。

映画初主演の新垣結衣

今回、長編映画で初監督を務めた大九監督は「みんなが"にっこり"できる撮影現場を心がけました。作品にもそういう明るい雰囲気が現れていると思います。作品を見ていただいた皆様にも、映画を見た後は"にっこり"して帰ってもらえれば」と話した。

今回、長編映画で初監督を務めた大九明子監督

苦手なものが一緒の監督と新垣。2人はコーヒーと生もの得意ではないらしい

映画初主演となる新垣は「主演のプレッシャーは考えないようにしました。主演でも助演でも同じ芝居をやるだけ」と度胸のよさを見せた。一方、同作品で歌手デビューしたことについては「エンディングで私の曲が流れたときは、脈が速くなってどうしようかと思いました。心臓がバクバクしました。実は、レコーディングの時に上手く歌えず泣いてしまって……。でも、泣いた後はすっきりと歌うことができました」と打ち明けた。「紅白出場は考えていますか」との記者の質問には、「まだまだ歌う自信はないので、いろんなところで自信をつけられるように頑張りたい」とコメント。また、初共演の菊地については「(アカデミー賞助演女優賞ノミネートの時)いろんなワイドショーで菊地さんのことを拝見して、こんなすごい人と共演するなんてどうしようと思ったんですけど、実際に会ってみるとすごく気さくな方で、人見知りをしがちな、私の心の窓を開いてくれました。女性として憧れる存在」と絶賛した。

テレビの囲み取材の様子。女優としては度胸のよさを見せた新垣だったが、歌手デビューについては「脈が速くなってどうしようかと思った」とドキドキした様子

写真集『にっこり 新垣結衣 In 恋するマドリ』を手に「買ってね」とおねだり

テレビカメラのマイクを見て「さわりたい~」

一方の菊地は、新垣について「結衣ちゃんは美しい。女性は可愛らしくあるべきだな、と。いろんなことを彼女から学びました」とコメント。作品に関しては「温かい現場の雰囲気が作品に表れていると思います。また、私の演じたアツコは可愛らしさを残した大人の女性。恋に対して虚勢を張ったりするところなどは、私と同世代の女性に共感してもらえるのでは」と話した。

女性として憧れる存在と言われた菊地は「鳥肌が立つくらい、素でうれしかった」

菊地に「いろいろ学ぶことが多かった」と言われ、驚きの表情を見せるガッキー

『恋するマドリ』は8月18日から渋谷シネクイント、新宿バルト9他にて全国順次ロードショー。配給はオフィス・シロウズとシネカノン。

(C)『恋するマドリ』パートナーズ