KDDIと沖縄セルラーは30日、Googleとの提携サービスの第2弾として、「Gmail」の技術を利用したWebメール「au one メール」を9月下旬より提供すると発表した。auユーザーに限らず誰でも利用可能なサービスで、加えてau携帯電話であれば携帯電話とPCの両方で同一のアカウントを利用したメールの送受信が可能。利用料金は無料。

EZwebの検索エンジンにGoogleを採用したことに続く提携サービス第2弾 (左から)GoogleパートナープロダクトディレクターのDan Stickel氏、KDDI取締役執行役員常務の高橋誠氏、Google副社長兼日本法人代表取締役社長の村上憲郎氏

利用者には「@auone.jp」ドメインの専用メールアドレスと、2GBのメール保存領域が付与される。キーワードからの送受信メールの検索、迷惑メールの自動振り分け、重要メールのマーキング(スター)、新しい送信先の連絡先リストへの自動追加など、Gmailで用意されている主要な機能が同様に提供される。

PCからのみであれば誰でも利用可能だが、au携帯電話の利用者は、さらに携帯電話からも同じサービスを利用できる。電話機自体で認証を行うので、ID・パスワードの入力なしでログインが可能。サービス開始当初は、従来の「@ezweb.ne.jp」ドメインを利用する「EZメール」とは独立したサービスとして提供されるが、EZメールの送受信内容をau oneメールに自動保存する、au携帯電話の待ち受け画面でau oneメールの着信通知を行う、といった携帯連携機能を順次追加していく予定。なお、PCでの利用には「au one ID」の取得が必要。

画面は現行のGmailのデザインをほぼ踏襲 従来のメールとは独立したサービスとしてスタートするが、順次連携機能を追加する予定

同日行われたサービス発表会の席上、KDDI取締役執行役員常務でコンシューマ事業統轄本部長の高橋誠氏は、2GBという容量は200文字程度のメールを毎日20通送受信しても約100年分保存可能で、一生分のメールを残しておけるサービスであると説明。思い出のメールを残しておくため、機種変更をしても古い電話機をリサイクルに出さず手元に残すといった例が増えていることに触れ、au oneメールを利用すれば、子供のころ親に送ったメールを将来自分が親になったときアルバムのように見返すといったことも可能になると話した。

「機種変更しても一生分のメールが保存できる」サービスとして提供する

また、Google副社長兼日本法人代表取締役社長の村上憲郎氏、GoogleパートナープロダクトディレクターのDan Stickel氏も登壇し、1年前にGoogle検索がEZwebに導入されて以来、検索数は大幅な伸びを示しており、KDDIとの提携が成功を収めていることを強調。日本は携帯電話の利用に関して先進的な地域として世界から注目を集めており、同社にとっても重要な市場であると説明した。

KDDIでは同日、EZwebのサービスポータル「EZトップメニュー」、PC向けインターネットサービス「DION」のポータルサイト、EZwebコンテンツを案内するPC向けサイト「DUOGATE」の3サイトを統合し、9月下旬より新サイト「au one」に一本化する方針を発表しており、au oneメールをこのサイトで提供する新サービスの中心に位置づける考え。