米AT&Tが7月24日 (現地時間)に2007年第2四半期 (4-6月期)決算を発表した。その中で6月29日午後6時に米国で発売開始されたAppleの「iPhone」について、同四半期中にアクティべートされた契約数が146,000件であることを明らかにした。このうち新規契約が40%を超えているという。

Apple、AT&T共に、これまでiPhoneの販売台数データを公表していない。発売前は20~30万台程度の出荷予想が多かったが、発売されると好調な売れ行きにもかかわらず翌30日にも購入できるほどの台数が用意されていた。そのため29日の特別販売と週末を合わせた販売台数に関する専門家の予測は30万台から70万台と幅広く、中には100万台突破の指摘もあった。ところが今回AT&Tが明らかにしたアクティべート数は発売後1.25日とはいえ、販売台数予測と大きな開きがあり、その数字に失望する反応が目立っている。

ただし、iPhone発売直後にはAT&Tの処理作業に時間がかかるトラブルが起こっており、6月30日までのアクティべート数から販売台数は推測できないという指摘もある。またAT&Tは決算発表の中でiPhoneの販売動向を高く評価しており、「ストアのトラフィックを過去最高に引き上げる勢いのまま、堅調な販売が7月にも続いている」とコメントしている。販売台数については依然として予想し難いのが現状であり、米国時間の7月25日に予定されているAppleの2007年度第3四半期決算発表が待たれるところだ。

AT&Tの第2四半期の売上高は295億ドル。BellSouth買収前の前年同期は158億ドルだった。純利益は29億ドルで、希釈化後1株あたりの利益は47セント。ワイアレスサービス事業が好調で、売上高が前年同期比14.9%増の95億ドル。同四半期中に150万契約を獲得し、総契約数が6,370万に達した。またワイアレスデータの伸びが著しく、売上高が前年同期比66.9%増の17億ドルだった。ワイアレスデータの契約数は3,700万近くで、ワイアレス契約全体の約58%。伸びしろが残されており、今後の強化点に挙げられている。