レジストレーションAPIとコミュニティ構築:The L Word

「The L Word」は、アメリカで放映中のレズビアンの女性たちをテーマにしたシリーズ形式のテレビドラマです。ここでは、レジストレーションAPIを使った独自のコミュニティづくりが行われています。

The L Word

通常、一般のユーザーがSLに新しく住人として登録する際にはSLの公式サイトを利用しますが、他のサイトを利用することもできます。SLの運営元であるLinden Labは新規住人の登録システムをAPIとして他のデベロッパーに供与していて、デベロッパーはそれを利用して独自のSLの新規登録ページを作ることができるのです。このThe L Wordの登録ページを作ったのはアメリカの有名なデベロッパー、The Electric Sheep Companyです。

そのサイトにアクセスすると、ユーザーはそこからSLの新規登録を行うことができます。登録が完了し、クライアントソフトをダウンロードしてSLにログインすると、一般のオリエンテーション島ではなく、The L Word独自のオリエンテーションエリアに降り立ちます。The L Wordから登録したユーザーはそこで最初のチュートリアルを受け、そのままThe L Wordの運営するコミュニティへとたどりつく仕組みになっているのです。

厳密にはThe L Wordは企業というカテゴリではないかもしれませんが、いつ行っても多くの人で賑わっていて、SLにおける長期展開の典型的な成功例の1つということができます。公式WebサイトはSLと綿密に連携していて、新規登録の勧誘とイベントの告知が常に行われています。SL内のThe L WordのSIMに行くとグリーターといわれる世話役のアバターが初心者の質問に答えています。また、中心地区の回りは居住区になっていて、各ユーザーが土地を購入して自分たちの家を建てられるようになっています。The L Wordという番組に興味がある人や、さらにはレズビアンに興味のある多くの人がここに滞在し、コミュニティを形成しています。