マンション向けのITサービスを提供する「つなぐネットコミュニケーションズ」は19日、マンション居住者の地震災害に関する意識調査の結果をまとめた。今回の調査は30代から50代の分譲マンション居住者(契約者またはその配偶者)400人を対象に、2007年7月12日から13日にかけてインターネット上で行われたもの。
調査結果によると、マンション居住者の43.5%がマンションでの地震対策を行っていないと回答した。地震対策を行わない理由として「何をすればいいかわからない」(48.9%)が最も多く、次いで「準備の手間が面倒」(28.2%)、「お金が掛かりそう」(19.0%)と続いた。なお、マンションの地震災害で最も怖いのは「マンションの倒壊」(71.3%)が1位、2位が「地震によって起こるマンション火災」(66.3%)、3位が「エレベーターや自動ドアが壊れる二次災害」(52.5%)と続く結果になった。
地震被災後の対応策については「家庭内の消火器の設置場所、使用方法」を6割以上が認識していた一方、「避難器具の使い方」や「ガスの復旧方法」「止水栓の止め方」など、実践的な事後対応については半数以下が理解していないことが明らかとなった。「今後マンションの地震対策を行うとしたら、どのような対策を行いますか」との質問には「家具転倒防止などの対策をする」が51.7%でトップ。続いて「防災グッズ・防災用品を購入する」(50.7%)、「防災用保存食品等を購入する」(45.3%)、「家族で被災時の待ち合わせ場所を決める」(41.0%)の順となった。
地震が来る直前に地震の震度や、何秒後に地震が来るかを知らせる「緊急地震速報サービス」の認知度は60.0%と高く、さらに全体の84.25%が緊急地震速報を活用したサービスの利用を希望する結果となった。一方、導入を希望しない理由としては「地震を察知しでも、対処方法が分からないから」(32.8%)、「サービス導入コストが高そうだから」(29.5%)などが挙げられた。
緊急地震速報サービスの認知度は60.0% |